りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ノラや寄席 祝!真打昇進「三笑亭夢丸 独演会」

9/16(水)、koenji HACOで行われたノラや寄席 祝!真打昇進「三笑亭夢丸 独演会」に行って来た。

・夢丸「干物箱」
遊雀「不動坊」
〜仲入り〜
・真打披露目口上 遊雀、夢丸
・夢丸「茶の湯

夢丸師匠「干物箱」
真打披露目も終わりようやく落ち着いたと言う夢丸師匠。
(って、私ずっと夢吉さんを見てきたから、「夢丸師匠」って書くのすごい違和感だわーーー。)
魔法がとけましたと言っていたのがすごく印象的だった。
披露目の間は歌丸師匠や小遊三師匠、笑三師匠など錚々たるメンバーが口上に並んでくれた。ほんとに夢のような日々。
そんな日々が終わってみれば何が変わったわけでもない。自分の芸が急によくなったわけでもない。もとの自分がいるだけ。
夢丸師匠みたいに人気があってたくさん会がある人でもそんな風に感じるんだなぁ…。
なんかすごくよくわかるなぁと思って、夢丸師匠のこういうところが私は好きなんだなぁ、としみじみ…。

先週のひどい台風の中、とある区の交通安全イベントの仕事に行ってきたという夢丸師匠。
行ってみて渡された紙に「交通安全落語をお願いします」と書いてあった。
交通安全落語って…そんなジャンルはないよ!と思ったものの、何かやらないといけない。
それで猿の小噺(交通事故の現場で猿が状況を説明する)を丁寧にゆっくり10分かけてやった、というのがおかしい。
そんなまくらから「干物箱」。
夢丸師匠ってほんとにいくつ噺を持っているんだろう。すごいよね。
善公が若旦那の二階で花魁からの手紙を見つけてそこに自分の悪口が書いてあるのを見つけるシーンで、吉公のふんどしが布団の下から見つかって、あまりの異臭に大騒ぎになり保健所がかけつけ消毒して…とどんどん激しくなるのがおかしかった。

遊雀師匠「不動坊」
ゲストが遊雀師匠ってうれしすぎる。
そして大好きな「不動坊」っていうのがまたうれしい。
幽霊をやってくれるのが善公だったり、サゲも「干物箱」からの続きだったり…ほんとに遊雀師匠はサービス精神が旺盛で自由自在だなぁ。 笑った笑った。

口上 遊雀師匠、夢丸師匠
二人で口上って面白い。
でも遊雀師匠もちゃんと黒紋付きを着てきちんとした口上。いつもふざけてるみたいでいて肝心なところはちゃんとしているっていうところが素敵なんだよなぁ。
そして今回は二人しかいないから本人にも喋ってもらいます、と。
夢丸師匠の方は、こうやって遊雀師匠に来てもらえるのが本当にうれしい。遊雀師匠が芸協に入ってこられたのが自分が前座のころでそれから私たちはいろんな面で遊雀師匠に勉強させてもらっていて…と、自分が真打になったことについてじゃなく、遊雀師匠について語って「これからも遊雀をよろしくお願いします」と締めたのがおかしかった。
二ツ目になった時の初高座の話が聞けたのもうれしかったな。

夢丸師匠「茶の湯
激しくて爆笑編の「茶の湯」。
さだきちがブラックになって行く様子がなんともいえずおかしい。
やっぱり夢丸師匠はこういうはっちゃけた噺がいいなぁ。楽しかった〜。