りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小傳次・さん助 真打昇進披露公演 さん喬一門兄弟弟子落語会

5/16(金)、深川江戸資料館で行われた小傳次・さん助 真打昇進披露公演 さん喬一門兄弟弟子落語会に行ってきた。

・オープニング
・さん坊「つる」
・喬の字「家見舞」
・喬之助「干物箱」
・喬志郎 ?
・真打昇進披露兄弟弟子一同口上(一)
・さん助「ろくろ首」
〜仲入り〜
・小んぶ「庭蟹」
・左龍「鰻屋」
喬太郎「抜けガヴァドン
・真打昇進披露兄弟弟子一同口上(二)
・小傳次「千両みかん」
・エンディング

喬志郎師匠 ?
久しぶりの喬志郎師匠。
幼稚園の謝恩会でロミオとジュリエットのジュリエット役をやることになったママ。
練習場に行ってみるとロミオ役のクラスメイトのパパ。二人で練習をしているうちにラブな気持ちになってきて…。
摩訶不思議な新作だった…。シュール(笑)。

真打昇進披露兄弟弟子一同口上(一)
喬太郎師匠:司会、小んぶさん、喬の字さん、さん助師匠、小傳次師匠、喬之助師匠、左龍師匠)
二人の新真打をテーマにした謎かけ。ぐだぐだだったけど、一門の仲の良さが伝わってきて微笑ましい。

さん助師匠「ろくろ首」
自分で持ってきて自分で敷いた座布団の上に座って頭を下げて「僕ぐらいの真打になると座布団も自分で持ってきます」に大爆笑。
おじさんの家を訪ねてきた松公。自分の兄貴はきれいなおかみさんをもらってお給仕をしてもらってる、でも自分はしわしわのおばあさんのおふくろにお給仕されてる…ということを何度もぐずぐず言う。
「で、お前どうしたいんだ?」と言うと、また同じ話を繰り返す。
おじさんに問いただされると、急に大声で「お嫁さんがほしいーーーーー」
もうこの与太郎ぶりが、だ、大丈夫?と不安になるほどの激しさ。
それに対するおじさんが打って変わって冷静で、その対比がやたらとおかしい。

お見合いの時にちゃんとした受け答えができない松公に、おじさんがマリを紐でつないで引っ張る回数で「左様左様」「ごもっともごもっとも」「なかなか」と言わせるんだけど、その言い方ももう激しくて見ていて不安になるほどのキレっぷり。
なのに、きれいなお嬢さんを見て「いい女だなぁ」とつぶやくところとかは妙にリアルで、そのギャップがえもいわれぬ面白さ。
きれいなお嬢さんと一つの部屋で寝て「お嬢さん寝相が悪いなぁ」とにやけていると、お嬢さんの首が伸び始め…というところは、ほんとにお嬢さんの首が伸びていくところが見えて、ぞぞぞっ。
なんだ、これ。すごい面白い。クセになる面白さ。

小んぶさん「庭蟹」
口上の時のなぞかけの話から「庭蟹」へ。
これがめちゃくちゃ面白かった。小んぶさん、どんどん面白くなってる!!
なんかすごくいいんだよね。すごくいい。

喬太郎師匠「抜けガヴァドン
噺が始まって、え?抜け雀?とちょっとげっそり…。この時点ですでに3時間弱。
すると、絵を描くのが、え?屏風じゃなくて土管?え?なにこれ?
なんとこれ「抜け雀」じゃなく「抜けガヴァドン」。いやもう面白かった〜。
この日の喬太郎師匠はすごく弾けていてこの会を盛り上げよう、楽しもうという姿勢が前面に出ていて、ほんとに素敵だった。

真打昇進披露兄弟弟子一同口上(二)
二回目の口上は一人ずつまじめに二人の新真打への言葉。
最初の小んぶさんが先輩真打からの型通りの口上で大爆笑。喬太郎師匠も「なんでしょう、この上から目線。こんなに腹が立つ口上があるでしょうか」。
暴露話やおふざけも含めて仲のよさが伝わってくるとても素敵な口上だった。

全部で3時間半ぐらいの長丁場。
とても心がこもっていて楽しい会だった。行って良かった〜。