りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭正月二之席夜の部

1/20(火)、末廣亭正月二之席夜の部に行ってきた。
これで四回目。
前の日の混雑と国宝を見てやろうな雰囲気にちょっとヤラれて、行こうかどうしようか迷っていたのだけれど、最終日だし!来月は小三治師匠の会の予定がないし!と行ってしまった。
遅ればせながら末廣亭友の会に入会したので学生料金で入れるのがうれしい。

ところで、末廣亭に行った時はたいてい桟敷席に座るのだがこの日は椅子席に座った。これが大外れ。
傾斜がないので前に座高の高い人が座ると全然見えない。
この日私が座った席が、前の人とその前の人の座高が高かったので前の人が自分の前の人の頭の位置がずれるたびに自分もずれるのでまたそれにあわせて私も右へ左へ首を動かすことになり、くたくた…。しかもそうやって頑張ってもほとんど見えない。
お尻が重いので一度座ったら席を移ったりしないのだが、さすがにこれじゃいやだ!これならいっそ立ち見でもいい!仲入りの時に席を立ち、係りの人に桟敷に移りたいと言うと「じゃこちらはどうですか」と前の方に案内される。仲入りで帰ったお客さんがいたらしい。わーい!

・雲助「勘定板」
・権太楼「黄金の大黒」
・小円歌 三味線漫談
・小満ん「城木屋」
・金馬「ちりとてちん
〜仲入り〜
・猫八 小猫 ものまね
・小袁治「女天下」
・一朝「祇園祭
・さん喬 まくら&踊り(なすかぼ)
・正楽 紙切り
小三治「転宅」

権太楼師匠「黄金の大黒」
また「代書屋」なんだろうなと思っていたところ違う噺だったのでうれしい!
権太楼師匠のにっこり顔ってほんとにかわいい。

小満ん師匠「城木屋」
初めて聴く噺。こういう噺はちゃんとわかってないと洒落にも笑えないので難しい。それを寄席でかけちゃう小満ん師匠がいいなー。

小袁治師匠「女天下」
女性のことは大好きです、尊敬してます、それをあらかじめ宣言させていただいてから、この噺をやらさせていただきます、と。
家付き女房が亭主のことを居候呼ばわり。あまりの扱いの酷さに、助言してもらおうと銀行員の家へ。この銀行員、毎朝出かけるときに「いってらっしゃいませ」と見送られふんぞり返って歩いてる。
ところが家に行ってみるとこの男も女房に虐げられている。
この銀行員と二人で近所に住む「先生」の家を訪ね、先生には「男尊女卑」を説かれるのだが、この先生も自分の女房が帰ってくるとさっきまでの勢いはどこへやら…。
いやもう笑った笑った。えばりくさった女房の憎らしさと、やり込められてきゃんきゃん言ってる亭主の気の毒なのと、漂ってくる昭和の香りがたまらない。
マックくん、最高。あのお蕎麦屋さんの会はなくなっちゃったみたいだけど、また地元で会があったら行きたいなぁ。

一朝師匠「祇園祭
京都自慢の男の変な笑い声(「かっかっかっ」)と、江戸から来た男の威勢の良さがたまらない。
楽しかった!

さん喬師匠 まくら&踊り(なすかぼ)
お正月とワインのまくらが楽しい。
しかもこの日は落語なしで「なすかぼ」の踊りを披露。
なんか貴重なものを見られたという嬉しさ。

小三治師匠「転宅」
どろぼうのまくらから「転宅」。
前日ほど、ありがたがる雰囲気でなかったので、ちょっとほっ。
お菊の手のひらの上で転がされるどろぼうのかわいさよ…。でれ〜とした笑顔に思わず見ている側もにやけてしまう。
それだけに騙されたとわかった時は、気の毒だなぁという思いしかない。
でも一夜だけでもいい女の亭主になれる夢を見られたのだからよかったじゃないか、そう言いたくなる。落語らしくて大好きだ。小三治師匠の「転宅」。