りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

おっす!キテレツ!最終回

12/24(水)、神楽坂Art salon香音里で行われた「おっす!キテレツ!最終回」に行ってきた。
「クリスマスイブに落語はどうよ」なんて言っていたのは今は昔。24も25も落語に行ってしまうのだー。もうクリスマスなんて関係ないのだー。
お客さん少ないかなぁと思っていたらこれがもう驚くほど大勢のお客さん。こ、これはどういうこと?最終回だから?それともイブこそ落語なのか?
という私も、前にスペースゼロ寄席に一緒に行った友だちを誘ったら「鯉八さん、また見たいと思ってた!」と快諾してもらい、一緒に行けてうれしかった〜。

・瀧川鯉八「魔術」
柳亭小痴楽「風呂敷」
〜仲入り〜
・瀧川鯉八 ネタおろし

鯉八さん「魔術」
お客さんがたくさんいるととたんに攻撃的になる鯉八さん。
ゲストで来ている小痴楽さんや数少ない男性のお客さんをがんがん攻めるので、見ているこちらはちょっとひやひや…。
鯉八さんって攻撃的だけど守備は弱い、そんなイメージがあるんだよな…。

前回ネタおろしした「透明人間」はひどい出来でした。もうやりません、と言う鯉八さん。
なにかリクエストありますか?というんだけど、前回「やぶの中」をリクエストされた方がいたけど華麗にスルーしたしなぁ。
「どすこい乙女」とか「口くさい」を見たいけど、「いやそれはちがう」とあっさり却下されそうだしなぁ。
そしていくつか出たリクエストをやはり華麗にスルーして「やぶの中」。 そうかこれが正解だったのか。そうか。と思っていると途中で「あ、やっぱり違う」。 おおお、そんなのあり?(笑)。 で、結局「ドーン。ぐわははははは。ドーン!」と「魔術」へ。
クリスマスイブは「魔術」が正解だったらしい。覚えておこう。

「本領発揮させてよー」が大好き。

小痴楽さん「風呂敷」
開演前にステテコ姿でウロウロしていた小痴楽さん。お腹を壊して体調が悪いらしい。 だからいつもはなんとも思わない鯉八さんの暴言、まじで頭にきました、と。
何度もこの会に来てる人に聞きたいんですけど、あいつほんとにこの会に絶対俺を呼ばないって言ってました?
いやほんとにだってね今日この会に来ることになったのはね…。
そう言って話し始めたんだけど、いやぁおかしい。不良っぽくて兄貴っぽい小痴楽さんと鯉八さんとの関係が面白いー。
鯉八さんにねだられてニット帽を買ってあげちゃったり、昇々さんに「ひとり遊び」に誘われて、え?俺を誘ったらそれってももうひとり遊びじゃないじゃん?と思いながらも「洋服でも一緒に買うのかな」と思って承諾すると、実はそれが会の名前だったとか。
頭悪いキャラと言われているけど、ことわざの独自理解とかセンスがあって面白いなぁ。

ことわざのまくらが「風呂敷」の兄ぃの説教にも重なっていて、なかなか。
楽しい「風呂敷」だった。

鯉八 ネタおろし
鯉八さんのネタおろしだった新作がすごい完成度の高さだった!
下級武士が3人集まってきて太平の世の中を嘆き、退屈だから「いつものあれ」をやろうと言う。
お主も好きよのう?と言いながら、青十郎が家臣、赤十郎が殿、黄十郎が姫になりきり、家臣と姫との恋物語が繰り広げられる。
ちょいちょい「いやでも男同士だし」「今回殿ほとんど出番ないし」と我に返るのがたまらない。
シンプルな噺もいいけど、こういう多重構造の噺好きだ。

「おっす!キテレツ!」はこれが最終回だったけど、来年から「「私は薔薇より美しい」とタイトルを変えて再スタートとのこと。楽しみ!