りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場10月中席夜の部

10/11(土)、鈴本演芸場10月中席夜の部に行ってきた。
昼は大手町落語会、夜は鈴本というダブルヘッダー。しかも一日ニ天どん。追っかけみたいでいやだわっ!って天どん師匠を見に行くとそれだけで「天どんギャル」と呼ばれてしまってなんだかちょっと肩身が狭い。ま、いいんだけどさ。

・アサダ二世 奇術
・柳亭燕路「粗忽の釘
古今亭菊之丞「町内の若い衆」
すず風にゃん子金魚 漫才
・入船亭扇遊「一目上がり」
春風亭百栄「ホームランの約束」
〜仲入〜
林家正楽 紙切り
桃月庵白酒「喧嘩長屋」
・翁家和楽社中 太神楽
・三遊亭天どん「クラブ交番」

菊之丞師匠「町内の若い衆」
何回見ても面白い菊之丞師匠の「町内の若い衆」。
リズムがいいから聞いていて心地いいんだなぁ。

百栄師匠「ホームランの約束」
たっぷりのまくらのあと「ホームランの約束」。
いやこれがもう…難病の子どもの病室を見舞いにやってきた野球選手。
仕事で嫌々来ただの、ほんとは君のことなんかどうでもいいだの、非人間ぶりを発揮。
それをにこにこ聞いていた男の子も、サイン入りホームランボールを差し出されると、反撃に出る。
酷いんだけどおかしくておかしくて大笑いしてしまった。楽しい!

白酒師匠「喧嘩長屋」
天どん師匠に女のファンが多いことに触れ「天どんギャルズなんてくそくらえ」と毒を吐く。
そして「喧嘩長屋」に入ったんだけど、これもほんとにもう何回見ても最高に面白い。
オチを珍しく噛んだのは、あまたいる天どんギャルズに向かって毒を吐いたせいなのでは…。

天どん師匠「クラブ交番」
天どん師匠が登場すると、真打披露目の時を思わせるような大拍手。
ギャルズばかりが取り沙汰されるけど、男のファンも結構いるし、ファンじゃないけど面白いから応援しようという人もたくさんいるんだよなぁ、と感じる。
「今日は大事な日ですよ。査定みたいなもんですよ。」と言いながら、何をやろうか探っている風。
「今回は大事な選択をお客さんに委ねますよ」と言って、古典がいいか新作がいいかの挙手を。
はいはいはーい!新作ーー!と手を挙げると、やはり新作に手を挙げた人が圧倒的。
「ええ?新作ですか」とちょっと不本意そうな天どん師匠。

「クラブ交番」初めて聴く話。
自転車盗難にあって交番に飛び込んだ男。交番ではとても警官とは思えないようなキャピキャピした女の子と、それにデレデレする男の警官。
被害届一つ書くのに二人がイチャイチャしているからなかなか進まず男がイライラしていると、そこにさらに部長がやってくるのだが、こいつがまた輪をかけてその子にデレデレしている。
どうにかしてその子と二人になろうと警官にパトロールに行ってこいと命令する部長と、必死で帝王する警官。
そのやりとりに男がついにキレて「その子ははっきりいってそんなにかわいくないですよ!この狭い空間にいるから可愛く見えてきちゃうだけで!石を投げれば当たるぐらいありがちな子ですよ!」と叫ぶと、「ええ?あたしかわいくないですかーー」と泣き出すキャピキャピちゃん。
慌ててなだめていると、泣いてるキャピキャピちゃんが急に指で「ピヨピヨピヨ」とやりだす。
もうこの「ピヨピヨピヨ」っていうのが意味不明なんだけどもうたまらなくおかしくて大爆笑。
やっぱり天どん師匠は古典より新作のほうがいいよー。暗い噺をたっぷりなんてやらないで、これぐらい弾けてほしいな。