りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ランサローテ島

★★★

カナリア諸島ランサローテ島地震と火山の噴火によって破壊された荒涼たる大地。赤、黒、薄紫の岩場に生える奇妙な形状のサボテン群。20世紀最後の年の1月、4人の男女がそこで出会う。自由とカルトをめぐる物語。著者撮影の写真83点収録。

絶望した人間はアブノーマルな性行為でしか生を感じることが出来ないのだろうか。
前半に収められた島の写真が、不毛な地に見たことのない気味の悪い植物が育ちすぎてるような風景で、この世の終わりを感じさせる。

カルト集団に身を委ねた男の顛末が非常にリアルでぞっとする。
好きなひともいるだろうが、私に限っては嫌なもん見ちゃった感が強い。
やっぱり苦手な作家だなぁ、ウエルベック…。