りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

夢のひきだし 其の八 〜日本の夏・リベンジの夏、仕返しの噺三席〜

7/12(土)、日本橋・薮伊豆総本店で行われた「夢のひきだし 其の八 〜日本の夏・リベンジの夏、仕返しの噺三席〜」に行ってきた。
先月、夢吉さんが見たいなぁと思いながらなかなか見られなかったのでますます見たくなり、そうしたら7月8月と夢吉さんの会が目白押しでうれしい〜。
それにしてもこの日は暑かった。殺人的な暑さ。
そして例によって地図の読めない女はナビだけが頼りだったのだが、それでも要所要所で方向を間違えるものだから、会場に着いた時には汗だくだく。ペットボトルのアイスティを一気飲み。ぷはーっ。

・夢吉「千早ふる」
・夢吉「汲み立て」
〜仲入り〜
・夢吉「くしゃみ講釈」

「千早ふる」
保育園の夏祭りに呼ばれたという話。
0〜4歳の子供たちに落語を聞かせるという無茶な企画(笑)。
「マイクは使いますか?」と聞かれたのだがそれが備え付けタイプではなくインカムタイプ。あんなものをつけて落語をするというのはビジュアル的にないだろうと思って断った。
部屋に集まった子供たちはそれぞれにわーわーぎゃーぎゃー騒いでいて非常にうるさい。それでも先生が沈めてくれるだろうと思っていたら、「さ、では落語をおねがいします(蚊の鳴くような声)」。ええええ?
大声を張り上げてもまるで声が届かず、しぐさでどうにかしようと思ってもまずこちらを向いてくれない。
も、もうこれは駄目だ、あれを…あれをお願いします…!と、インカムを求めそれを付けて声を出したら、マイクの威力は偉大で子どもたちがようやくこちらを見てくれた。
その中でどうにかこうにかしぐさで笑わせる噺をした、と。
夢吉さんの声が少しガラガラだったのはそのせいかな。

この日は「仕返しの噺」ということで「汲みたて」はやるだろうと思っていて、あとはなにかな、不動坊かななんて思っていたら「千早ふる」。
「今思いつきましたよね?」と言いながらも「ああ、なるほどね」と納得する八さんがおかしい。

この噺は枝助師匠に教えてもらったというはなしもとても面白かった。
ひたむきな夢吉さん。臆せず大御所の師匠に稽古をつけてもらってるんだなぁ…。すばらしい。(←どうしてもハハ目線に…)

「汲み立て」
この間の若手研精会で見て「あ、これを仕返しの噺ってことでやるな」と思っていた。
三味線を習っている男が、師匠が立膝をついた時に着物が風でぱたぱたぱたとなって…とやるところがたまらなくおかしい。

「くしゃみ講釈」
これがもうめちゃくちゃ面白かった。やっぱり夢吉さんはこういうばかばかしい噺が面白いなぁ! 講釈師に仕返しをしてやりたいと言う男の考える仕返しが「イーーー!」と小学生低学年レベルなのがかわいい。
赤とんがらしの粉をいぶされてくしゃみをする講釈師の半眼がもうたまらない。げらげらげらげら大笑い。楽しかった!