りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

春風亭百栄・三遊亭萬橘『笑っていただきます』

5/15(木)深川江戸資料館で行われた道楽亭出張寄席・春風亭百栄・三遊亭萬橘『笑っていただきます』に行ってきた。

・遊かり「動物園」
・百栄「鼻ほしい」
・萬橘「宗論」
〜仲入り〜
・萬橘「鰻屋」
・百栄「キッス研究会」

遊かりさん「動物園」
この間のきく姫師匠といい、全然笑えないのはなぜだろう。
噺自体が面白くないわけじゃないのに不思議だ。誰だったか忘れたけど前に誰かのを見てそのときは結構笑った覚えがあるんだけど。うーん。

百栄師匠「鼻ほしい」
いやもうこれが笑った笑った。
吉原で遊びすぎて性病にかかり鼻が欠けてしまった浪人。
何を言っても鼻から息が抜けてしまうので刀を抜くこともできない。仕方なく手習いの師匠をやっているのだがそれも鼻から息が抜けて「山ふぁふぁひぃがゆへに…(山高きがゆえに)」になってしまい、教わる方も「山ふぁふぁひぃ」。
「いや違う。山ふぁふぁひぃ」
「山ふぁふぁ…」
「違う。山ふぁふぁひ」
「山ふぁふぁ…ゆーえんみー?」
もうこれを百栄師匠のもにょもにょ声でやられるとおかしくておかしくて笑いが止まらない。
いろいろな意味でなかなかやりづらい噺だとは思うけど、やり続けてもらいたいなぁ。

萬橘師匠「宗論」
これがまたおかしい。
信心深い主人。仏壇の掃除は慣れているであろうさだ吉にさせていたのだが、何か言いたいことがあるらしく部屋に入ってきたさだ吉。
「あの…たいしたことじゃないんでございます。あの…仏壇の掃除をしていたんでございます。そうしましたら阿弥陀様が…阿弥陀様の首の部品が離れました」
「それは壊れたんだろう!」

…首の部品がって。わはははは。
そして帰ってきた若旦那がキリスト教にかぶれていて、「主イエスキリスト」と言う時にいちいち変にためるのがおかしい。またそれが何度もやるうちに、鼻から息が抜けてみたりサラっと言ってみたりと微妙に変化していくのがたまらない。
イケナイ噺だわーと思いながらも大爆笑。

萬橘師匠「鰻屋」
汗だくの熱演。
萬橘師匠だと古典でも何かやってくれるんじゃないかと期待してしまうので、普通にやられると「なーんだ。普通か」と思ってしまうのが、萬橘師匠のつらいところかもしれない。

百栄師匠「キッス研究会」
これも定番。私は初めて見られたのでうれしかった!
大真面目にキッスの練習をする研究会の先輩後輩のやりとりがなんともバカバカしくておかしい。
また対抗馬で出てくるウィンク研究会、ディープキス研究会が…。しょうもないんだけどキモ面白い。爆笑。

ところでこの日ちょっと入りが寂しかったのだ。
それで強気になったのか最前列に座ったおじさんが靴を脱いで裸足になってその足を舞台にかかる階段に載せていたのがもうなんともいえず不快だったー。
連れがいたんだから「やめなさいよ」と注意してくれればいいのに…。
いらっときて靴で踏んでやりたくなった。(やらなかったけど)
たまにいるんだよなぁ、靴を脱ぐおやじ。そういう人に限って臭いから嫌になっちゃう。かんべんしてけろ。