りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

三遊亭兼好独演会 人形町噺し問屋その47

4/18(金)、日本橋社会教育会館で行われた「三遊亭兼好独演会 人形町噺し問屋その47」に行ってきた。

・兼好 あいさつ
・市助「弥次郎」
・兼好「錦の袈裟」
〜仲入り〜
・ふくろこうじ クラウン
・兼好「佐々木政談」

兼好師匠の落語2席にゲストも出て2000円というとってもお得な落語会。いつ来ても満員、大盛況。
10月まで予定が決まっているというのもすごい。

この会は始まる前に兼好師匠が出てきて世間話をするのがまた楽しくて。
この日は3月に行われた三遊亭の雪どけの会についてのぶっちゃけ話。いやもうこれがおかしいのなんの。
毒もブラックも兼好師匠に軽やかに言われるといやな気分に全然ならないのだよなぁ。人徳だなぁ。
白鳥師匠を評して、楽屋にいると先輩の懐にすっと入って話を盛り上げてすごい、落語はわかりづらいのに、というのがおかしい。とってもフランク。要するに敬語が使えない、にも笑った。

市助さん「弥次郎」
落語協会次期会長に決まった市馬師匠のお弟子さんですから、まずいわけがない。」と兼好師匠にハードルを上げられて、顔を赤らめて登場の市助さん。
前座らしく余計なことは何も言わずに「弥次郎」へ。
あがっていたのかまだそれほどこなれていない噺なのか、いつもより早口で緊張が伝わってきてドキドキ。
それにしてもご隠居さんが本当にうまい。あと歌もうまいねー。さすが市馬師匠のお弟子さんだわ。

兼好師匠「錦の袈裟」
みぽりんの離婚の原因が夫がおばさん化してきたから、というのがすごいと兼好師匠。
いいじゃないですか、おばさん化してきても。
女房だって長年一緒にいるとおじさん化してくるんだから。
おじさん二人だとご飯を食べてても飯場みたいになっちゃう。女房がおじさん、旦那がおばさんでちょうどいい。
うちのかみさんもおじさん化が進んできて、「じゃ出かけようか」と声をかけると「おう!(ドスのきいた声)」。
そんなまくらから「錦の袈裟」。

兼好師匠の「錦の袈裟」は、おかみさんがはねっ返りっていうのが効いている。
若い衆が吉原に行こうと話をしていて錦が足りないから与太郎は置いていくかという話になった時、「いや、与太郎はだめ!連れて行かないと絶対だめ」。
なんで?と聞くと、仲間はずれにしたりしたらあそこのかみさんが黙っちゃいない。
足りない錦のふんどしはかみさんに用意させよう。あのかみさんならピンチの時ほど力を出すから何か思いつくに違いない。

与太郎もそんなにバカじゃないしおかみさんも気は強いけど優しくて、いい夫婦なんだな。
吉原に行ってもいい?と聞かれて、みんなが行くんじゃしょうがないね、付き合いってものがあるから。と送り出すおかみさん。
鬼嫁っぽくないところがいいな。

一人だけ袈裟を着ていたのが幸いして一人だけもてた与太郎
迎えに行った男の一人が甘納豆を探して「別の話になっちゃう」というのに大爆笑。

ふくろこうじ「クラウン」
こういうの好き好き!めちゃくちゃ楽しい!
帽子が制御不能になったり、ステッキが生きてるみたいに動いたり、下半身と上半身が逆の方向を向いたり、見えないボールを受け止めるとちゃんと音がしたり…。
テンポが良くてちょっと不思議でかわいくて面白い。

わーわー言って、おおおっ!と驚いて、楽しい時間だった。
兼好師匠のこの会は毎回ゲストも楽しみなんだよー。
いつかぜひナオユキさんをゲストに呼んでください、とアンケートに書いたけど、いつか叶うといいな。

兼好師匠「佐々木政談」
あまり好きな噺じゃないんだけど、面白かった。
兼好師匠らしいテンポの良さと会話の楽しさで飽きることなく最後まで楽しめた。