東京日記2 ほかに踊りを知らない。
- 作者: 川上弘美,門馬則雄
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2007/11/17
- メディア: 単行本
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たんたんと、時にでこぼこ、どこかシュールに、日々は流れる―。五分の四(くらい)はホントだよ。カワカミさんの日記、続いてます。
不安定になった心をそっと落ち着かせてくれる川上さんのエッセイ。
怯えたり逃げたくなったり隠れたくなる気持ちを「悪くないよ」と撫でてくれるような安心感。相変わらずふわふわと漂いながらも計算されていてだけど力の抜けた文章。好きだ。
壊れた黒電話のために東京音頭を踊り赤ちゃんの言葉に耳を傾け自分の食欲と向き合い我が子の言葉にドキドキと追い詰められ些細な出来事に勝ったと喜び負けたとうなだれる。
私たちの日常はこんなふうに移ろいやすく概ね憂鬱だけれどちょっと楽しい。
大好きな「東京日記」シリーズ、これで1〜3まで読んだことに。