りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

瀧川鯉昇・柳亭市馬・三遊亭兼好で あったか落語、ぬくぬく。その六

2/12(水)、成城ホールで行われた「瀧川鯉昇柳亭市馬・三遊亭兼好で あったか落語、ぬくぬく。その六」に行ってきた。
鯉昇師匠と市馬師匠が揃うと「あったか落語」になるんだね。確かにそうだけど、「あったか」って呼ばれる本人はどう思ってるのかしら…。

・市助「転失気」
・鯉昇「武助馬」
・市馬「厩火事
〜仲入〜
・兼好「明烏

市助さん「転失気」
前座で働く市助さんをいつも見ているのでもう他人とは思えない(勝手に)。
なんかうまくなってる〜。はっきりしていてわかりやすくて癖がなくて気持ちのいい落語だ〜。素晴らしい。がんばれ〜。

鯉昇師匠「武助馬」
私が座った席がど真ん中で高さも高座と同じぐらいの高さだったのでほんとに師匠の目の前で、め、目のやりばに困る…。ドキドキ。
もうまくらですぐにわかっちゃう。あ、武助馬ね、って。
何度聞いても、うなぎの差し入れをしてあげたり、町内の人たちを誘って武助の芝居を応援に来てくれる旦那がいい人でじーん…。辞めていった奉公人をこんなふうに応援してくれるなんて素敵。

市馬師匠「厩火事
鯉昇師匠のあとに登場した市馬師匠。鯉昇師匠のことを「あの人は本当にあの顔で得をしている」と。噺家になるために生まれてきたような顔だ。ああいう顔をしていたら誰からも警戒されないし覚えてもらえるし受け入れてもらえる。
自分の師匠の小さんもそうでした、と言いながら、小さん夫妻の凄まじい夫婦喧嘩の話。
兄弟子から聞いているけどあのおかみさんは凄かった。姉さん女房できっぷがよくて男なんかに負けてなかった。ほんとに漫画みたいに箒を持って玄関口に立って小さんを呼び捨てにして怒鳴ってた。二人で二階に上がってどったんばったん。最後に男の声の悲鳴が聞こえると終了。
それでも喧嘩をした次の日は二人差し向かいで仲良くご飯を食べている。ほんとに後をひかないさっぱりした喧嘩っぷりだった、と。

市馬師匠の「厩火事」は、おさきさんが男らしくて迫力がある。でもかわいい。旦那も怒ると怖そうっていうか迫力があってかっこいい。
最近この噺の面白さがわかってきた〜。

兼好師匠「明烏
いかにも兼好師匠らしく軽くて明るくて楽しい「明烏」。
時次郎がいかにも坊ちゃんぽくて、連れて行ってくれる札付きの二人もいかにも気がよくて楽しい。
吉原だと気づいて帰りたいと泣く時次郎を説得するシーンで「すぐに出ると大門で止められる」と太助が嘘をつくと、源兵衛が「え?いつから?」と驚くのがおかしい。
最初から最後まで笑いっぱなしの楽しい「明烏」だった。