りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

道楽亭 開店4周年記念・五夜連続若手落語家まつり 初日

2/4(火)、道楽亭で行われた「道楽亭 開店4周年記念・五夜連続若手落語家まつり」初日に行ってきた。

・昇々「鈴ヶ森」
・こはる「黄金の大黒」
〜中入り〜
・夢吉「トクちゃん」
・正太郎「宿屋の富」

昇々さん「鈴ヶ森」
昇々さんはこれが二回目。噺家にあるまじき爽やかハンサム。
まくらでは、おかあさんの話。今は結構太ってしまったのだが、昔もてもてだったと自慢しているおかあさん。確かに昇々さんのおかあさんなら美人なのだろう。そのおかあさんの卒業文集が出てきて、ちょっとドキドキしながら読んでみると、どうやらその当時から太っていたと思わせるあだ名がついていたことがわかった、と。
面白いんだけど、話と話の間が微妙に空くのが妙にドキドキする。まくらから噺に入るのも結構難しいのだな。

「鈴ヶ森」といえば一之輔師匠というイメージなのだが、昇々さんの「鈴ヶ森」もかなりの爆笑系。
炭で泥棒顔に塗るときに、片耳だけ黒く塗ったりするのがやけにおかしい。汗を飛ばしながらの熱演だった。

こはるさん「黄金の大黒」
こはるさんは話し方や所作がきれいでいいなぁ。
テンポが良くて聴きやすくて威勢がよくて気持ちいい。やたらとくすぐりを入れて笑わそうとするわけじゃないのに、途中からツボにはまって笑いが止まらなくなった。好きだ。

夢吉さん「トクさん」
この会に来たのは夢吉さんが見たかったから。今一番好きな二つ目さんだ。
ネタもたくさん持っているし上手だし清潔感があって嫌味がなくていつ見ても間違いなく面白い。
この日は雪の予報でキャンセルもあったようなのだが本当にこんな日によく来てくださいました、と。
「自分は新潟出身で、さっき昇々さんが言ってましたけど、確かに雪国の子供っていうのは雪が嫌いです。自分も雪は大嫌いです。嫌な想い出しかない。雪を憎んでます。雪国の子供にとって雪は敵です。snow is enemyです。」
いかにも噺家さんという風情の夢吉さんが真顔で「snow is enemy」というのがおかしくておかしくて。

「トクさん」は初めて聞いた話だったのだがめちゃくちゃ面白い。
お金のない二人の噺家が吉原で若い衆に声をかけられる。お金がないから上がれないと断るとものすごい破格の値段であがらせてくれるという。
ええ?たったそれっぽっちでいいの?じゃ行ってみるかとあがってみると、並んでいる女の子たちは実は絵で、部屋もボロボロなんてもんじゃない。やってきた女も化物のようなすごいおばさん。
もうとにかくひたすらひどさ加減で笑わせる噺なのだが、その凄まじさにもう笑いが止まらない。最高に面白かった。

正太郎さん「宿屋の富」
最近頭痛がひどくてというまくらから。
私も頭痛持ちでひどい時になると毎日薬を飲んでも全然効かなくて肩こりだし仕事柄仕方ないと諦めていたのだが、会社の人に教えてもらって行った頭痛外来が本当によくておかげで慢性的な頭痛がなくなったので、「ちょっといい病院知ってますよ」と教えてあげたくなった。(黙って帰ったけど)

ちゃんとした「宿屋の富」だったけど、この間見た雲助師匠と比べると、くじの結果を待つ男たちのはしゃぎ方はちょっと物足りなかった。