りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ボリバル侯爵

★★★★

1812年、スペインに侵攻したナポレオン軍に対し、ラ・ビスバル市ではゲリラによる反攻計画が噂されていた。民衆から偶像的崇拝を受ける謎の人物ボリバル侯爵が、叛乱の口火を切る三つの合図をゲリラの首領に授けたことを察知した占領軍は、これを阻止しようとするが……。 『夜毎に石の橋の下で』のペルッツが、ナポレオン戦争中のスペインを舞台に、巧緻なプロットと驚異のストーリーテリングで読者を翻弄、ボルヘスが絶賛した幻想歴史小説

幻想歴史小説なのだろうが、妙に浮かれたハイテンションがユーモラスでもあり異様でもありブラックでもあり。
フィクションならではの世界観と、有り得なさそうだけどでもこういうことが起きるのが戦場なのかもしれないと思わせる描写が見事だ。

勢いで読んでいって途中なにがなんだか分からなくなりもう一度戻ったりしながら読んだが、丁寧に読んで良かった〜。
それにしてもこれでペレッツを3冊読んだけど、全部印象が違う。計り知れないスケールの大きさ。