りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

人形町噺し問屋その44

1/10(金)、日本橋社会教育会館で行われた「三遊亭兼好独演会 人形町噺し問屋その44」に行ってきた。
この会に行くのは2回目。なんとすでに6月まで予定が発表されていて全部の会を予約済み。正直言って6月の自分がどういう状況にあるのか想像もつかないのだが、仕事もこなしながら元気に落語に通っているという明るい未来を信じて。

・兼好 オープニングトーク
・音助「たらちね」
・兼好「千早振る」
〜仲入〜
・稲葉美和 箏曲「乱れ」「青の向こう」
・兼好「徂徠豆腐」

前回は仕事で遅刻したのでオープニングトークに間に合わなかったのだが、今回は開演前に到着。
会場で売っていた兼好米も購入。これは会津出身の兼好師匠が福島を元気にしよう!という福島の人たちと一緒にやっている落語会+農作業の一環で、自ら田植えをして育てたコメを1キロ500円で販売しているというもの。

オープニングトークでは年末、年始の話やオリンピック、ゆるキャラの話など。話しているところを見ると本当に気取らなくて温かいいい人だなぁ…と思う。
兼好米のことにも触れた後で、このプロジェクトを運営している福島の人たちを呼んで話をしてもらおう、という兼好師匠。
最初はガチガチに緊張していた代表の人が話しているうちに想いを抑えられなくなったかのように熱く、そしてジョークも交えつつ話すのがとても良かった。私も兼好師匠との田植えツアー行ってみたいなぁ…。

音助さん「たらちね」
声もよくて落ち着いていてとてもちゃんとした「たらちね」だった。前座の落語はこうあるべし、という見本のような。

兼好師匠「千早振る」
三味線を「べべんべん!!」とやって「そんな技もあるんですか?」「いや、寝てる人がいたから」っていうのに爆笑。 軽くて明るくて楽しい。好きだ〜。

稲葉美和さん 箏曲
この会はゲストが独自で楽しい。兼好師匠のセンスの良さと懐の深さを感じる。
稲葉美和さんは緊張しながらも素直な人柄が話しているとにじみ出てきて、会場全体が「この人いいなぁ」という空気に包まれて、なんともいえずいい雰囲気に。
箏をこうやって聞くのは初めてだったのだが、解説もわかりやすく、自分でもやってみたいなぁという気持ちになった。 最後に演奏したご自身で作られたという曲がとても良かった。

兼好師匠「徂徠豆腐」
「徂徠豆腐」、初めて聞いたのだが、ハートウォーミングな人情噺を兼好師匠らしく軽く明るくあっさりと。
こってりとした人情噺は苦手なので、私的にはちょうどいい加減だったが、物足りなく感じる人もいるのかもしれないと思った。
あっさりだったけど最後はちょっと泣いてしまった。よかった。