本のおかわりもう一冊 (桜庭一樹読書日記)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/09/27
- メディア: 単行本
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あの3・11の日も、サクラバカズキは本を抱えて避難した。どんなことがあっても、やっぱり本は手放せないのだ。動揺する心をなだめてくれた本、陽気な犬との慣れない生活を助けてくれた本、忙しない日々の一服の清涼剤となった本―読書と執筆漬けの日々を過ごす作家の、今回のおすすめ本は。
相変わらずモリモリ読んでいる桜庭さん。読むと読みたい本がものすごい勢いで増えてしまう罪作りなシリーズ。
あの地震の時に東京にいて感じた恐怖と罪悪感を桜庭さんも同じように感じていて、本が読めなくなったり書くことについて考えたりしていたことに、胸が締め付けられた。
私も読めなくなったり無力感に襲われたりこういうとき頼りになるのは自衛隊だけなの?と思ったりしたけれど、読むことは祈ること、という言葉に深く頷く。
小説は絵空事ではなく間違いなく生きる力を与えてくれる。その力を信じて作家さんたちには書いていってほしいし、私も「自分はちゃんと読めているのか」と問いかけながら、1冊1冊大切に読んでいきたい。