りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

★★★★

お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる……季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている! 」その感動を鮮やかに綴る。

小三治師匠が読んで涙が出たと言っていたといしいしんじさんのエッセイに書いてあったので読んだ。
大学生になった時にお茶を始めた著者。
最初は戸惑い反発を覚えたり、お茶の作法が身体に入ってきて楽しくなってきたり、人生に迷ったり苦しかった時に慰めを感じたりしながら、「お茶」に教えられたことや目を開かせてくれたことを、素直な言葉で語ったエッセイ。

小三治師匠は自分が落語を通して得た境地に非常に近いものがあって心に響いたのかしら、と想像したり。

いつもわやわやしていて余計な考えで頭の中はいっぱいで、季節を感じたり音を聴いたり静かに座ったりしていないなぁ…とつくづく思った。
茶道なんて自分から最も遠いものだと思っていたけれど、いいなぁ…。
「他人と比べず、昨日の自分と比べる」「長い目で、今を生きろ」ということばは胸に響いた。