真夜中に海がやってきた
- 作者: スティーヴエリクソン
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2001/04
- メディア: 単行本
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北カリフォルニアでのカルト教団の集団自殺から逃れたクリスティンが、風俗店ひしめく歌舞伎町のホテル・リュウで行なう「メモリー嬢」という仕事とは?地下鉄サリン事件や、ロックスターの暗殺などカオス的な事件の日付から成る「アポカリプスのカレンダー」。その作成にとり憑かれた「居住者」の過去とは?現代アメリカ文学の鬼才が放つ最新作。
20年ほど前かスティーヴエリクソンが大好きで夢中になって読んだ時期があった。
当時はネットもなかったので、近隣で一番大きな図書館に行って、翻訳本のコーナーを端から端までなめるようにして見ながら、タイトルを見てはっとなった本を片っ端から読んでいたのだ。
そして読んだのが「黒い時計の旅」だったか。
今まで読んだことのないような小説で夢中になって読み、図書館に置いてあったエリクソンは全部読み、新刊は出ないかしらとしょっちゅう本屋さんに行ってはチェックした。
本当に久しぶりのエリクソン。
視点が変わり時代も変わり関係ないような話が次々繰り広げられていく中、少しずつ物語がシンクロしたり登場人物がすれ違ったり聞いたことがあるようなエピソードがまた出てきたり似た名前が出てきたり。そうだこの物語がぐるぐる回る感じが好きだったのだ。
しかし昔の私は本当にちゃんと理解できていたのか?という疑問も…。なんかもやもやとわかったようなわからないような読後感だなぁ。
いやでもこの物語が特にわかりにくかったのでは?と思って見たら、なんとこれ私一度読んでいた!そして「全然おもろなかった」とこのブログに書いてた!
そうだ、何年かぶりにエリクソンを読もうと思ってこれを読んで「え?」となってそれ以来ご無沙汰しちゃってたんだった。あっはっは。
私の大好きだった「ルビコンビーチ」や「黒い時計の旅」と比べると、ドラマティックさが欠けている分観念的でわかりづらかった。
でも楽しい。やっぱり好きだ、エリクソン。
再読も含めてまた読んでいこう。