嵐のピクニック
- 作者: 本谷有希子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/06/29
- メディア: 単行本
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優しいピアノ教師が見せた一瞬の狂気を描く「アウトサイド」、ボディビルにのめりこむ主婦の隠された想い(「哀しみのウェイトトレーニー」)、カーテンの膨らみから広がる妄想(「私は名前で呼んでる」)、動物園の猿たちが起こす奇跡をユーモラスに綴る「マゴッチギャオの夜、いつも通り」、読んだ女性すべてが大爆笑&大共感の「Q&A」、大衆の面前で起こった悲劇の一幕「亡霊病」…などなど、めくるめく奇想ワールドが怒涛のように展開する、著者初にして超傑作短篇集。
面白かった。長編とはまた違った味があってライトな感覚でいいじゃないか!ブラックだけどユーモラスなところがとても好み。
なんと言っても奥さんがボディビルダーになる話が好きだった。声あげて笑っちゃった。
ピアノの先生の話も好き。
正気と狂気って紙一重で、みんなそんな危ういところで頑張って踏ん張って生きているのだよな。と読んで少し元気になれるところが好き。