見えない都市
- 作者: イタロカルヴィーノ,Italo Calvino,米川良夫
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
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現代イタリア文学を代表し、今も世界的に注目され続けるカルヴィーノの名作。ヴェネツィア生まれの商人の子マルコ・ポーロがフビライ汗の寵臣となって、さまざまな空想都市の奇妙で不思議な報告を行なう。七十の丸屋根が輝くおとぎ話の世界そのままの都や、オアシスの都市、現代の巨大都市を思わせる連続都市、無形都市など、どこにもない国を描く幻想小説。
第2弾はカルヴィーノ。
これは都甲さんと柴田元幸さんのトークショーで柴田さんが大好き!とおっしゃってたのでチェックしてたのだ。
「琥珀捕り」にも似た企みに満ちた作品だ。
マルコ・ポーロがフビライ汗にさまざまな空想都市の奇妙で不思議な報告を行う。特に物語性があるわけでもなく、明らかにそんな都市はないだろうとわかるような極端で寓話的な都市の描写が淡々と続き、これはいったいどこに向かっているのだろう?あるいは自分は今どこに立っているのだろう?と、自分のいる場所がぐらりとゆがむような不思議な感覚になる。
どこでもない都市の話をするうちに自分の実存も危うくなっていく。
いやぁ渋い…。なにかもやっと伝わってくるものはあるのだが、はっきりとはわからない。
あまりにも物語性が薄いので、注意力が散漫になってきて困った…。
これを真に楽しめる人は凄いなぁ…。(私は例によってもやっと理解…)