オレンジ・アンド・タール

オレンジ・アンド・タール (光文社文庫)

★★

高校でアウトロー的存在のカズキは、スケボーに熱中して毎日を送る。今日も伝説のスケートボーダーのトモロウのところへ相談に行く彼の心に影を落としているのは、同級生が学校の屋上から落ちて死んだことだった。そして、目の前で事件は起きた。自分って何なんだよ、なんで生きてるんだよ―青春の悩みを赤裸々に描いた快作。

オードリーの若林が絶賛していたので読んでみた。

うーむ。私はダメだったなぁ。
うるせぇめんどくせぇああだこうだ言ってないで、とにかく生きればいいんだよゴラァと思ってしまい、全く共感も感慨も受けず…。
ライ麦畑も改めて読んだら、「はぁっめんどくさいね、あんた」と思っちゃったから、モラトリアム系のものはもう受け入れられないということなのかもしれない。

でも若林の解説はとても良かった。
本編より解説が好きなんて言ったら作者にほんとに失礼で申し訳ないのだが。やっぱりこの人には何かがあるな、と思ったのだ。
一口に本が好きと言ってもいろいろな好きがあるわけで、私はフィクションを浴びるように読みたいタイプなのだが、若林はきっと自分に照らし合わせてじっくり繰り返し読むタイプなんだろうな。