りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

わたしの彼氏

わたしの彼氏

わたしの彼氏

★★★★

大学2年の繊細美男子、鮎太朗。美人で怖い姉3人。女たちはみな彼に恋をする。けれどいつも鮎太朗が振られてしまう。何もしていないのに包丁で刺されたり、貢がされたりする。彼を慕い続ける可愛い同級生には、どうしても心が惹かれない―。恋は理不尽。恋は不条理。だけど、ひなたを走りたくなるくらいあったかい気持ちになるのは、何故なのだ?恋する心の不思議・普遍・歓び。

主人公の鮎太郎は誰もが見とれるような美男子。どこまでも優しく受身で献身的。でも一緒にいるとなんか少し寂しくなるような…もしかして冷たいんじゃないか?という感じもあって。わかっていそうでなにもわかってない。 「わたしの彼氏」っていうラベルを貼っておかないと、なくなってしまいそうな心もとなさ。

最近の若い男の子にはこういう子いるよね。
多分自分が若いときだったら全然興味を持たなかったタイプだし、この小説も「けっ」と思ったかもしれない。
でも私は嫌いじゃない。登場人物たちも、このかんじも。 面白かった!