りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

うつつ・うつら

うつつ・うつら

うつつ・うつら

★★★★

壊されてはならない。大切な言葉を、本当の名前を。彼女の名は「マドモアゼル鶴子」、場末の劇場で受けない漫談を演っている。外から流れこむ映画のセリフが漫才を損ない、九官鳥がくりかえす言葉は意味を失い、芸人たちは壊れていくが、鶴子は…。文學界新人賞受賞作「初子さん」収録。

おお、これも面白かった。
なんか独特な小説だなぁ。ユーモアと残酷さが同居している感じだ。

初子さん」のリアルな感じも好きだし、表題作のぶっとび加減も好き。
なんじゃこりゃ?と言いながらも、ふかーいところでなんとなく理解できる感じが好き。