まさかジープで来るとは
- 作者: せきしろ,又吉直樹
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/12/16
- メディア: 単行本
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妄想文学の鬼才とお笑いコンビ「ピース」の奇才が詠む、話題の自由律俳句集第二弾。センチメンタル過剰で自意識異常な自由律俳句六〇七句、散文十五篇収録。
面白い!自由律俳句っていいなぁ。私もやってみようか、なんて気分になる。
誰かに何かを言われて、え、ええええ?って思いながらもその場では何も言えず、後から「すごい侮辱されたんじゃん」って思って、腹わたが煮えくり返る。
あの時、ああいえばよかった、こう切り返せばよかった、なんで中途半端に笑ったりしちゃったんだろう。今度同じことがあったら絶対こう切りかえしてやる!
そう思いながらも、多分同じことを言われてもやはり同じような反応をしてしまう自分。
集団の中で常にひとりぼっちな自分。
溶け込めないくせに、その場をどうにかやりすごそうとして、変に遠慮したり気を使ったり。
そのくせその場を丸くおさめたいわけじゃないから、時々まわりを凍りつかせるような言動をとってしまったり。
一人が気楽でいいやと思っているくせに、疎外されて傷ついたり、ちょっと注目されてうれしかったり。
そういう自分の恥ずかしい隠したい部分でいちいち「あるある」なのが、憎らしいけど愛おしい。
【又吉】
・耳を澄ませて後悔する
・こんな大人数なら来なかった
・空想の中でも妥協する
・夏祭りに行くか迷っているふり
・病んでいるのかと馬鹿が聞いてくる
一番すきなのがこれ。
・下巻しかない