りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

てのひらたけ

てのひらたけ

てのひらたけ

★★★★

『あの坂道をのぼれば』―妻子を捨て女と逃げた男の28年ぶりの帰宅。男の思いは、あの日の駅のホームに漂着する。『タンポポの花のように』―廃墟の遊園地で見つかった笑顔の死体。女性が50年待ちつづけていたものは?『走馬灯』―亡くなったはずの父を見かけた。臨終の床で父が口にしていた妄想が現実となって…。切なくも希望に満ちたラストが鮮烈な表題作ほか、3篇を収録。

これはとてもよかった…。 生と死の間は案外近くて、ひょいっと行ってしまうこともあるような気がする。 その間を行き来できるのは家族なのかもしれない。