八番筋カウンシル
- 作者: 津村記久子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/02/20
- メディア: 単行本
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30歳を目前にして体調を崩し、会社を辞めたタケヤス。地元の八番筋商店街では近くに巨大モールができることで青年団(カウンシル)の会合が騒がしくなっていく。地元を出た者と残った者、それぞれの姿を通じ人生の岐路を見つめ直す成長小説。
大好きな津村さんの新作だけど、正直言ってあまり好きになれなかった。
物語全体を流れる閉塞的で陰鬱な雰囲気に窮屈さを感じてしまったのと、いつもの津村作品に見られるすこーんと突き抜けた潔さのようなものが感じられなかったのと…。
閉塞的な商店街のしがらみに嫌悪感を抱きながらもそこから逃げようとも懐に思い切って飛び込んでしまおうともしない主人公の姿に、なんだかすごくイライラ。
しがらみに絡み取られて身動きができなくなってしまったのは、主人公が男だから?
あるいはそのほうがよりリアルだから?
よくわからないけど、最初から最後までなんだか息苦しくて、全然tのしめなかった。
津村さんはきっとこれからどんどん進化していく作家さんなんだろうと思うけど、こっちの方向には行ってほしくないなぁ…。
なーんて勝手な感想。