ミスター・ミー
- 作者: アンドルークルミー,Andrew Crumey,青木純子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/10
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
これは面白かった!!楽しかった!!大好き。こういう小説。
昨年読んだ「ラナーク」とか「ミス・フォーチュン」に匹敵する面白さ。こういう奇想天外ってホンヤクモノならではだと思う。だからやめられないんだなぁ。
まずタイトルがいいよね「ミスター・ミー」。しかも実はこのミー、Meeなんだよね。変形してるの。で、またこの表紙がいいんだ。
浄書で糊口をしのぐ十八世紀のふたりの男、フェランとミナールと謎めいた原稿の物語、ルソー専門のフランス文学教授が教え子への恋情を綴った手記、老人ミスター・ミーのインターネット奮闘記、この三つの物語のそれぞれがロジエの『百科全書』を軸に縒り合わされ、結ばれ、エッシャー的円環がそこに生まれる。
この小説は交互に進行する3つの物語から成っている。時代もばらばらなら、出てくる人たちもばらばらで、最初は「???」なんだけど、徐々に物語が交錯しはじめていくのが、もうたまらなく面白い。
ミー氏の魅力的なことといったら!!