ボートの三人男
- 作者: ジェローム・K.ジェローム,丸谷才一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1969
- メディア: ?
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コニー・ウイリスの「犬は勘定に入れません」を読んだ時から、いつか読んでみたいと思っていた作品。
1889年に書かれたイギリスのユーモア小説?って紹介すればいいのかな。
ジーヴスもそうだけど、イギリスってこういうユーモア小説が盛んだったんだね。
そういえば私が中学生の頃、ハハが出張に行った帰りに「なにかおみやげ買って帰ろうか」って珍しく電話をしてくれた時があって、「じゃ、何か本を買ってきて!」って頼んだことがあったの。
ハハにしてみたらケーキとかおまんじゅうとかそういうものを駅の売店で買えばいいか?なんて思っていたらしく、本と言われて途方にくれたらしいんだな。
今でも覚えているんだけど、その時に買ってきてくれたのが「スターウォーズ」「007」(映画のノヴェライズ)、そして「イギリスユーモア小説集」。
どうやら駅のKIOSKに置いてある数冊の中から、少しは面白そうなもの(かつエロじゃないもの)を苦し紛れに選んだらしい。
その「イギリスユーモア小説集」がね。もう最初から最後まで読んで一度も!ただの一度も!くすりとも笑えなかったの。
「で?」「だからなに?」って感じでね。
でも今思えばあの時読んだユーモア小説には、この「ボートの三人男」とかジーヴスとかに通じるようなユーモアがちりばめられていたのかな、と思ったりしてね…。
なんていうか、優雅なユーモアっていうかそういうのが漂っているんだよね。
ばかばかしかったりおかしかったりでくすって笑えるんだけど、そこはかとなく上品っていうか風流っていうか、そんな感じ。
なかなか面白かった。