りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

映画篇

映画篇

映画篇

★★★★★

物語の力が弾ける傑作!!
笑いと感動で胸が温かくなる傑作ぞろいの作品集。『ローマの休日』『太陽がいっぱい』など不朽の名作をモチーフに、映画がきっかけで出会った人々の友情や愛を描く。

読書テンション下がりまくりの今日この頃。
こんな時はもう何を読んでも何も感じられないのではないか?もういっそ何も読まないほうがいいのではないか?と思っていたんだけど、これは良かったーー。好きだったー。

何を隠そうこれが私にとって初めての金城一紀作品。
前から読んでみたいなぁと思っていて、読んだら結構好きなんじゃないか?と思っていたんだけど、いやぁ良かったわ。好きだわ。ものすごく好みだわ。

これは映画をモチーフにした短編集なんだけど、なんといっても最後に入っている「愛の泉」がいい!
甘いと言われようがなんだろうが、私はこういう小説が好きだ。こういう小説が読みたいから本を読んでいるのだ!と言っても過言ではないのだ。好きだ好きだ好きだ!

この物語に至るまでの4作品が辛かったり苦かったりした分、この最後の作品に救われるっていうか希望を持てるっていうか…。そういう構成にしているっていうところがまた好きだ。
ああ。読んでよかった!!そう思える小説に今出会えたということがとてもうれしい。