りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鹿男あをによし

鹿男あをによし

鹿男あをによし

★★

玉木宏主演でドラマ化されるということで、これは是非見なければ!本も読まなければ!と、図書館で予約してようやくまわってきた。

「さあ、神無月だ−。出番だよ、先生」 2学期限定で奈良の女子高に赴任した28歳の「おれ」。ちょっぴり神経質な彼に下された、空前絶後の救国指令とは!? ユーモアがちりばめられた渾身の書き下ろし。

奇想天外なストーリーだけど、マドンナがいたりダンディでダークな教頭がいたり熱血教師がいたり、現代版ぼっちゃん?真っ当な青春小説なのだな、これは。後味爽やか。
確かにドラマにしたら面白いかもしれない。というかドラマで見るぐらいで十分かもしれない、というのが正直な感想。

この間テレビを見ていたら、この作者がインタビューされていた。かるーい番組だったし、インタビュアーも頭の軽いおねえちゃん(←暴言)だったからっていうのもあったとは思うけれど、作者が「前は真面目で七面倒くさいような作品を書いていたんだけどことごとく文学賞をとれずにいたので、とにかく素の自分が出せるような底抜けに面白い小説を書こうと思って書いたら賞をとれた」「今後も読んでる人がげらげら笑える楽しい小説を書きたい」というようなことを言っていた。

ある意味潔いのかもしれないけれど、そこまで言われちゃうとなんだかなぁ…と思ってしまったんだよなぁ。面白いだけかよ!それでいいのかよ!と。
普段本は難しいから読まないというような人には読みやすくて面白いかもしれない。いやべつに面白いのがいけないというわけじゃないんだけどね…。なんか頭のいい人が「これぐらいやれば面白がるやろ」と思って書いたような感じを受けてしまったんだなー。もう多分この人の小説は読まない。

太陽の塔」は面白がったくせに、これはだめなのかよ!と言われると、うーん…なんだけどね。