巡礼者たち
- 作者: エリザベスギルバート
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/02
- メディア: 単行本
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アマゾン・コムの読者採点でも満点続出ってことなんだけど…ちょっと私には微妙?な感じがしたな。いやでもこういうのって、読んだ時の状態(自分のコンディションとか、前に読んだ本がどんな本だったかとか)によるところも大きいから、ぴったりはまったら「うーん…なんてすばらしい短編集」っていう感想になったかもしれない…。
短編っていうことにあくまでもこだわっているのか、ある断面をばさっと切り取り、どこまでもシンプルにそぎ落として書きすぎないようにしているように私には思えた。だからちょっと尻切れトンボ?と感じる作品もあり…。余韻を残したってことなんですかね?
どれも苦い余韻を残す作品が多くて、読み終わったときちょっと苦味が残る感じ。
でも「東へ向かうアリス」「トール・フォークス」「着地」「デニー・ブラウン(十五歳)の知らなかったこと」は好きだったな。
特に「デニー・ブラウン(十五歳)の知らなかったこと」は、結局何が言いたかったのかよくわからないままに、それでもなんかちょっといいなぁわかるなぁと思えるような作品で。
ってどれがどうだったかなぁってもう一度ぱらぱらめくってみると、あらどれも案外好きだったかも、もう一度読み返してみようか、という気持ちになり、最初は久々に「★ふたつにしておこうか」と思って書き出したのに、「やっぱりみっつだな」と…。やっぱりなかなかの作品だったのかもしれない…。