タイムトラベラーズ・ワイフ
- 作者: オードリーニッフェネガー,羽田詩津子
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2004/12/08
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
つくづくタイムトラベラー物が好きなのだと思う。
これは図書館に行って書棚の本の背表紙を1つ1つ見て歩いて、「うおっ!」と手に取って即借りした1冊。あ、上下巻だから2冊、か。
読み出したら面白くて面白くて夢中で読んでしまった。こんな面白い小説に出会えた喜びに浸りながら、ああもう物語が終わってしまう‥と寂しさを感じながら。
「愛する人は未知からやってきた。やがて来る別れの日を知っていた。」
帯に書いてあったこのコピー。うー、たまらねぇ。
ああ、やっぱり私の趣味ってかなり偏ってる。ロマンチックな物語が苦手みたいに書いたけど、そんなこといったらこの小説なんかロマンチック中のロマンチックじゃないか。
タイムトラベラーであるヘンリーとクレアが初めて出会ったのは、ヘンリーが36歳、クレアが6歳の時。
それからクレアが成長していくあいだ、さまざまな時間からタイムトラベルしてくるヘンリーと何度も会い続け、二人は愛をはぐくんでいく。
自分の意思とは関係なく、時空を超えてしまうヘンリー。そんな彼の身を案じながら帰りを待つクレア。
クレアがとても魅力的で、ヘンリーの気持ちになって彼女に見惚れてしまう。こんな女性とだったら一生一緒にいたいと思うだろうなぁ。中年になり老人になっていく彼女の姿をずっとこの目で見届けたいと思うだろうなぁ‥。
彼の子どもが欲しいと何度も挑戦してそのたびに流産を繰り返しぼろぼろになっていく二人の関係。ああ、もうクレアいいよ、いいよそんなに頑張らなくても。そう言いたくなる。ああでもよかったね、ほんとによかったね。えらかったね。やっぱりあなたは正しかったんだね。そう言いたくなる。
そしてラストの泣けること泣けること‥。
「わたしは願っている、きみが輝く髪に陽射しを浴びて、心をわずらわされずに歩いていくことを」