りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

消えた弟

消えた弟

消えた弟

ウィスコンシン州の小さな田舎町。
主人公のアビゲイルと弟のサム、二人の姉弟の関係を軸に、姉アビゲイルが語る、崩壊する家族の物語。

性別への固定観念を押し付ける父親との確執。
アビゲイルはそこから逃げ出し、逃げ出すことができなかった弟は非行の兆しを見せ始め、17歳のときに突然姿を消してしまう。 弟に何が起きたのか。 自分はそのとき一体何をしていたのか。

そしてこの小説のもうひとつの大きなテーマが信仰だ。
家族の崩壊というのは私には非常に興味のあるテーマではあるのだが、なぜだろう、この小説にはなじめなかった。

なんだか、強烈な父親のエピソードがあまりにも痛くて。
二人の子どもがあまりにも無力で。
読んでいてつらい気持ちになってしまった。