りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

奇跡の人

奇跡の人 (新潮文庫)

奇跡の人 (新潮文庫)

★★★★
途中まで読んで、これは山崎まさよしが主演していたドラマの原作なんだなと気がついた。ドラマはかなり内容を変えていたとはいえ、だいたいの展開がわかっていたのでちょっと残念。知らないで読みたかったなあ。

交通事故に遭って一時は脳死を告げられながら奇跡的に助かり、病院で「奇跡の人」と呼ばれていた男。彼が退院して自分の過去を探るという物語。

前半は彼が奇跡的に復活してゆく様子が母のノートによって明らかにされていく。それはもう感動的。
後半、彼が自分の過去を明らかにするべく東京に行ったあたりから、つらい展開になってゆく、、。「もういいじゃないか、過去なんか。」そう言いたくなる。そして、、。

この後半ゆえにこの作品は「ミステリー」という範疇に入るのだろうが、甘ちゃんの私にはちょっとつらかった。