りつこの読書と落語メモ

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このあたりの人たち

 

このあたりの人たち (文春文庫)

このあたりの人たち (文春文庫)

 

 ★★★★

そこには、大統領もいて、小学校も地下シェルターもNHKもある。町の誰も行くことのない「スナック愛」、六人家族ばかりが住む団地の呪い、どうしても銅像になりたかった小学生。川上弘美が丹精込めて創りあげた、不穏で、温かな場所。どこにでもあるようで、どこにもない“このあたり”へようこそ。

不穏なのになぜかほくほくと安心できる「このあたり」。
子どももおじさんもおばさんもおばあさんもおじいさんもみんななんか変だ。

噛み合わない会話、予期せぬ反応、あっという間の驚きの展開。これがめちゃくちゃ癖になる。

そして何度も出てくるのが「くさい」「ものすごくくさい」。
くさいの…やだなぁ…でも確かめずにいられないんだよな、くさいのって。

あーおもしろかった。