りつこの読書と落語メモ

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池袋演芸場12月上席夜の部

12/4(水)、池袋演芸場12月上席夜の部へ行ってきた。
 
・ストレート松浦 ジャグリング
・はん治「粗忽長屋
小満ん「干物箱」
~仲入り~
・さん助「十徳」
・扇遊「たらちめ」
・正楽 紙切り
・さん喬「抜け雀」
 
さん助師匠「十徳」
隠居が着てた服をかたびらのねんねこって言って恥かいちゃった」と言うはっつぁんに「そりゃ悪いことをしたな」とご隠居。
「あれは十徳っていうんだ」と隠居に言われて「どういうわけで?」とはっつぁん。
「訳は知らない」
「いや、そうじゃなくて。どういうわけで十徳って言うんです?」
「いや、知らない」
「だめですよ、ご隠居がそんなこと言っちゃ。訳を教えてくださいよ。お願いします。訳を教えてください」
「ええ?じゃ、しょうがないな。こじつけだよ…」
説明されても全くピンとこないはっつぁんがしばらく黙った後に「訳を教えてください!」と3回言うのがばかばかしいし、ご隠居も「三回言うのは恥ずかしいんだよ」にも笑ってしまう。
二人の会話がノリノリで、ご隠居さんもはっつぁんもなんともいえず楽しそうで、やってるさん助師匠も楽しそうで、聞いてるこちらもにこにこしてしまう。
 
床屋に戻ってからのオウム返しは案の定…という結果なんだけど、相手をしてやる友だちが妙に物を知っていたり、「十徳がなんでそういうようになったか知りたいだろ?」と聞かれて「いや、知りたくない」ときっぱり言うのもおかしくて、くだらない噺だけどやけに笑えたのがおかしかった。
 
扇遊師匠「たらちめ」
聞き飽きた「たらちめ」なのに笑ってしまう。
扇遊師匠がほんとに楽しそうで弾むようで聞いていてうきうきしてくる。
サゲも最近変えている扇遊師匠。楽しかった。
 
正楽師匠 紙切り
この間浅草で切った時、お題を言ったのと違う人が取ってちゃったんですよ、という話をしていたら、前半部分だけ聞いてそういうことしてもいいのかと勘違いしちゃったのか?注文したんじゃない人が後ろから出てきて取ってしまった。
あら!と思っていたら正楽師匠、注文された方に向かって「トリまで聞いて帰るでしょ?聞いてくよね、もちろん?」と話しかけ、「楽屋で切るから帰る時受付に言って」。
自分が頼んだわけじゃないのに(もしかすると同じお題を注文されていて、自分の注文で切ってくれた、と思ってたのかもしれないけど)思わず取りに来ちゃったのもおかしかったし、ちゃんとフォローする正楽師匠もかっこいいし、寄席!っていう出来事でとても素敵だった。
 
さん喬師匠「抜け雀」
今日は喬太郎との親子会で金沢へ行ってきました、とさん喬師匠。
世話人の人が日にちを聞いてくるときに「〇日、〇日、〇日はいかがでしょう?その日だったら喬太郎師匠が空いてるそうなので」と言われて、逆じゃねぇのかよ!と腹立っちゃう、と言いつつも「売れるということはありがたい」と。
「今日の寄席もうちの弟子…小平太やさん助が出させていただいて、ありがたい」。
…じーん…。そういうの、なんかほんとに素敵。ぐっときちゃう。
 
そんなまくらから「抜け雀」。
宿屋の主がおかみさんから「二階のお客さんが怪しい」と小言を言われる場面から。
主がいかにも人が良くて見ていてほほえましい。
酒代を取りに行って一文無しとわかってもまるで気にしない客。そうか絵を描いて置いていけばいいんだな!となってから、主が文句を言うと大きな声で怒鳴り飛ばし…それを聞いて「あいつ…なんで俺が大きな声に弱いの知ってるんだろう」は聞いたことがあるセリフ。あれ?誰だっけ。とブログ調べたら小んぶさんだった!ということはきっとそれはさん喬師匠から教わったのかもしれないな。
 
戻って来た絵描きが千両の値をつけられても「戻ってくるって約束したから」と言って絵を売らなかった主にたいして「そうか…うれしいなぁ…」と言ったのは素敵なセリフ。
値打ちがあると分かったとたん態度を変えておかねに群がる人を大勢見て来たんだろう、ということが伺える。
 
多分お疲れ気味だったはずなのにみじんもそう見せない。素敵だった。