りつこの読書と落語メモ

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青が破れる

 

青が破れる (河出文庫)

青が破れる (河出文庫)

 

 ★★★★★

ボクサー志望のおれは、友達のハルオから「もう長くない」という彼女・とう子の見舞いへひとりで行ってくれと頼まれる。ジムでは才能あるボクサー・梅生とのスパーを重ねる日々。とう子との距離が縮まる一方で、夫子のいる恋人・夏澄とは徐々にすれ違ってゆくが…。第53回文藝賞受賞の表題作に加え二編の短篇、マキヒロチ氏によるマンガ「青が破れる」、そして尾崎世界観氏との対談を収録。 

河出文庫の斎藤壮馬表紙に惹かれて購入。
「愛が嫌い」がものすごく好きだったので期待を持って読んだのだが、これもよかった。これがデビュー作とはあなおそろし。

自分では頑なに傷つきやすい何かを守っているつもりでいても実は全然守れていなくてむき出しになっていてとても傷つきやすい。
そうやって脱皮を繰り返して少しずつ面の皮が厚くなっていくのか。
いやでも多分厚くはなれない。ただ経験が重なっていくだけで。(実感)

瑞々しい感情が、独特の息継ぎをするような文章で表現されていて素晴らしい。
これからも読んでいきたい作家さんだ。