りつこの読書と落語メモ

はてなダイアリーからブログに移行しました。

第23回 左龍・甚語楼の会

11/29(金)、お江戸日本橋亭で行われた「第23回 左龍・甚語楼の会」に行ってきた。

・左龍&甚語楼 トーク
・左ん坊「子ほめ」
・甚語楼「二番煎じ」
~仲入り~
・左龍「文七元結


左龍師匠&甚語楼師匠 トーク
左龍師匠が、長雨続きだった今週、今日になってようやく晴れたので洗濯を4回してきた、という話をし始めたんだけど、反応がおかしい甚語楼師匠。
何かと思ったら「それ、さっき楽屋でしてた話でしょ?あたし…同じ話を2回できないんですよ」。
同じ話を繰り返すのがどうにも恥ずかしくて苦手だという甚語楼師匠。だからテレビの収録も苦手で…リハーサルを何回もやって「本番も同じにしてください」と言われてもどうしても同じにできなかった、と。
ああっでもその話、聞きたかった(笑)。残念。

それから前座時代の話になり、甚語楼師匠が実はだめだめ前座だったという話。
「え?そうだったの?」と左龍師匠が驚くと「ちゃんとしてるように見えたでしょ?そうじゃなかったんですよ」と。
確かになんでもソツなくこなしそうに見える甚語楼師匠が不器用で日常のことがきちんとできなくて師匠にまで「もうお前は何もするな」と言われた、と言うのがすごくおかしい。
この二人会では二人ともすごくリラックスしていてぶっちゃけ話をたくさん聞けるので嬉しい。


甚語楼師匠「二番煎じ」
この季節恐ろしいのがインフルエンザ、と甚語楼師匠。
昔はインフルエンザになっても今ほど神経質じゃなかったですよね?今は楽屋で「実は先週インフルエンザに罹って大変だったんだよ」なんて言おうものなら、まわりから人がさーーーっといなくなる。完治していても、ですよ。
自分は大人になってからインフルエンザに罹ったことがなかったんだけど、今年の2月罹ってしまって寄席を1週間休むことになってしまった。
注射もしていたんですけどね、うったのが早すぎたのかもしれない。

わかるー。菌が強くなったのか世の中がそういうことに厳しくなったのかわからないけど、ほんとにこの季節インフルエンザ怖い。とにかく、なりたくない。誰からもうつされたくないしうつしたくない。なんだろう、これ。

そんなまくらから「二番煎じ」。
月番さんが固くて真面目でとてもよく気が付く人だなぁ、というのが印象に残る。
黒川先生がいかにも侍らしい固くてちょっと世間ずれした人で、伊勢屋の主はちょっと遊び心がある人で、たっつぁんはいかにも元遊び人、宗助さんは…よくわからない(笑)と、人物像がくっきり。
その人たちが夜回りに出て寒がりながら月番さんに言われて「火の用心」の声掛けをやる楽しさ。
黒川先生の地の底から湧き出るような無駄に迫力のある声、伊勢屋の主の三味線から始まる妙に色っぽい声…とめちゃくちゃおかしい。

番屋に戻ってきてから黒川先生が差し出した酒をたしなめる月番さんがかなりの迫力で怖い。それだけに「(この酒を)土瓶に移して」と月番さんが言って、戸惑う黒川先生がおかしい。
お酒を飲み始めてからも月番さんがみんなに気を使って酒を注いで…いやもうこの酒がおいしそうなこと。
「薬は飲んでもすぐには効かないけど酒は飲んだ瞬間腹があったまる」は心に残るセリフ。
そしてしし鍋が本当に美味しそう。お箸が1膳しかなくてもついつい箸が止まらなくなるのがよくわかる。

番屋にやって来た侍はいかにも侍らしく威厳があるので、どちらに転ぶかわからない恐ろしさがあって、それだけに「ああよかった」感が強い。

たっぷりの「二番煎じ」。楽しかった!

 

左龍師匠「文七元結
トークの時に、自分は噺を詰めるのは得意というようなことをおっしゃっていたんだけど、この高座でもそれを遺憾なく発揮。
結構時間が押していたから刈り込んでやられたみたいなんだけど、刈り込まれた感が全然なかった。すごい。

長兵衛親方の見栄と正直さが半々に出てくるのがとても自然で、ああ、だからこの人はこんなに博打にはまって借金を作ってしまったんだな、とか、本当に大事なお金だったのに文七にやったんだな、とか、喉から手が出るほど欲しい金なのに「お返しします」と言われて断ったんだな、というところに納得感があった。

そして文七の若者らしい身勝手さも許せる気がした。

冬の噺をたっぷり聞けて満足~。