りつこの読書と落語メモ

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さん助ドッポ

10/22(火)、お江戸両国亭で行われた「さん助ドッポ」に行ってきた。
 
・さん助 ご挨拶
・さん助「七條の袈裟」
~仲入り~
・さん助「駒長」
・さん助 初代談洲楼燕枝の述「西海屋騒動」第三十一回「終わりの始まり」
 
さん助師匠 ご挨拶
この間の一門会でびっこ馬が人間を乗せたまま崖に落っこちて、助けたのは「馬だけ」を「人間だけ」と言い間違えてしまった話。
「それじゃ普通じゃねぇか!」という一人ツッコミに大笑い。
それからネタ出ししている「 七條の袈裟」、かわら版に言うときになぜか「九條の袈裟」と言ってしまってそう書かれていますけど本当は「 七條」です、にも笑った。
面白い…ほんとに本人が落語そのものだな…さん助師匠って。
 
さん助師匠「七條の袈裟」
今はやられなくなった噺というのがあります。
今の時代だとわかりにくかったり、ウケない、というのが理由です。
速記本を読んでますと、その時代でウケるくすぐり、サゲなんかが使われていていつの時代も噺家っていうのはウケたいんだな、というのがよくわかります。
今からやる噺は速記本で見つけて来た噺で…これをやった噺家を私は見つけられませんでした。
なぜやられてないのかは、これから聞いていただけばわかると思います。多分10人聞いたら10人が「ああ、これはやられないわけだ」と思うと思います。
 
そんなまくらから「 七條の袈裟」。
甚右衛門は人から何か頼まれると嫌とは言えない性格。
それがたたってとても返せないような借金を背負う羽目に。
もういっそ死んじまおうかと言う甚右衛門におかみさんが「死んだってしょうがない。生きていれば借金だって返すことができるかもしれないから、とりあえずここは夜逃げをしよう」と言う。
それもそうだなと二人は江戸を逃げ出して田舎の村へ。

職人だけど読み書きそろばんが出来る甚右衛門は村でたいそう重宝がられ、村の人は何かというと甚右衛門のところへ頼みに来る。
ある時、自分があれこれアドバイスした婚礼に出た甚右衛門。引き出物やおみやげをもらってご機嫌で山道を歩いていると、そこに現れたのがたぬき。
たぬきは、自分の父親が不治の病なのだが、死ぬ前にどうしても中トロが食べたいと言っている。しかし時化でいいトロが手に入らない。あなたが手に持っているそのおりには中トロの寿司が入ってますね、それをいただきたい、と言う。
甚右衛門は、かみさんも中トロが大好物で楽しみに待ってるんだけどなぁと言いながらも、気持ちよく譲ってやる。
 
数日後、そのたぬきが甚右衛門を訪ねてきて、中トロを食べたら父親がすっかり元気になって回復したので恩返しがしたいと言う。
それならおかみさんが話し相手が欲しいと言っているから、おかみさんの妹になってくれ、と甚右衛門。たぬきは妹に化けて「おたぬさん」と名乗って甚右衛門の家に居着く。
器量がいいので村の男たちはなんとかしておたぬさんを口説こうと家にやってくるが、おたぬさんは相手にしない。男が迫るとそのほっぺたをひっかくので、ほっぺたにみみず腫れを作った男だらけになる。
 
そんな折、借金を返す目途がついたので、甚右衛門夫婦は江戸へ戻れることになった。
先に女房を江戸に帰した甚右衛門。自分が帰るための金を毎晩村人たちと飲んで使い果たしてしまう。
そこで甚右衛門は村の坊主が七條の袈裟を欲しがっていたことを思い出し、たぬきに化けてもらいたいと頼み込む。
なんとか七條の袈裟らしきものに化けられたのでそれを持って坊主の元へ。それを売ってどうにか江戸へ帰るための金をこしらえる。
 
戻って来たたぬきに甚右衛門が「そういえば狸の金は八畳敷きっていうけどほんとに八畳もあるのか見てみたい」と言うと、最初は嫌がるたぬきだったが、そこまで言うならいいですよ、と見せてくれる。
(この引っ張るしぐさがお下品(笑)だから、高座でかけられないんだな)
で、「あれ?こんなに引っ張っても一畳分ぐらいしかないよ」と言うと…。
 
…借金して夜逃げ…からはじまるからてっきりおどろおどろしい噺かと思ったら、実にばかばかしい噺だった。
とても楽しかった!
もっと刈り込んだら寄席でもかけられるんじゃないかなぁ。やってほしい~。
 
さん助師匠「駒長」
久しぶりに聞いたさん助師匠の「 駒長」。
おもしろいなぁ。
夫婦喧嘩の稽古のとき、一度目が鬼のように棒読みで二度目からものすごい真に迫っているのが笑えるー。
そして丈七に優しい言葉をかけられて、うわっと泣きだすおかみさんがおかしすぎる。
楽しかった!
 
さん助師匠  初代談洲楼燕枝の述「西海屋騒動」第三十一回「終わりの始まり」
阿部四郎治と義松は追いはぎになって私服を肥やしている。
四郎治の女房・お関といい仲になった義松は隙あらば四郎治の寝首を掻こうと目論んでいる。
乱世で犯罪の取り締まりに力を裂けない幕府も四郎治には目をつけていてどうにかして尻尾を捕まえようと思っている。
或る夜、四郎治の元を一人の男が訪ねてきて、「ちょっと確認したいことがあるから出てきてもらいたい」と声をかける。
四郎治はお関を裏から逃がすと自分は刀を持って玄関先に出て「どうせそこいらに仲間がいるんだろう!」と脅す。
すると「御用だ」「御用だ」とあっという間に御用聞きに囲まれてしまう。
しかし剣術に自信のある四郎治は「腕に自信があるやつはかかってこい」と堂々としている。
御用聞きが前に出るとあっという間に斬り殺す。
その迫力に御用聞きどもはじりじりと後ずさり。
その隙に逃げ出した四郎治は海岸へ出る。
するとそこにあった筵からぬっと飛び出して来た男。
これが四郎治の仲間だった霧島上総。
四郎治は霧島をどうにかなだめようとするが、霧島はあの時お前が独り占めした金をよこせ!と諦めない。
二人で言い争っているうちに、御用聞きに囲まれて、ついに二人は捕まってしまう。
 
…御用聞きを蹴散らして逃げ出したのに、結局海岸で捕まっちゃった…。
なんかよく海岸で捕まるな…西海屋。海だから?…違うか。
 
いよいよ西海屋騒動も大詰め。
11月12月は西海屋オンリーでいくらしい。またそういう無謀を…。
西海屋が終わるのは別にいいんだけど(笑)、さん助ドッポが終わってしまうのは絶対いやだー。続けてほしいー。なむー。