りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

小んぶにだっこ

10/9(水)、落語協会で行われた「小んぶにだっこ」に行ってきた。


・小んぶ「夢の酒」
~仲入り~
・小んぶ「抜け雀」

 

小んぶさん「夢の酒」
今年も敬老会に呼んでいただいて行ってきました、と小んぶさん。
昨年も痛い目にあったのにどうしてまた行っちゃうんでしょう。というか呼んでいただければ何度もでも行くんですが、でも私が昨年痛い目にあっているのを目の当たりにしたはずなのになんでまた呼んでくださったんだろう。そう思うと、もしかして痛い目にあったわけじゃないんじゃねぇ?とか思っちゃって、またのこのこ行っちゃうわけです。

で、敬老会に呼ばれたものの、いろいろあって落語どころではなかったという話。
「元気な100歳より元気のない70歳の方が絶対元気」という名言も飛び出しておかしかった。

それから小志ん師匠の披露興行の話。
さん喬一門、次々と兄弟子が真打になっていくのでもう珍しくもなんともない。
そして毎回手伝いで披露興行に通ううちに、師匠の口上が誰の時も同じだということに気づいた。
それなのに師匠が第一声を発した瞬間、必ず号泣する小志ん師匠。
楽屋ではそれが評判になっていて「そろそろ(泣くタイミング)だぞ」と袖には噺家が集まってきて、「お、泣いた!」「やっぱりここで!」とみんながハイタッチ(笑)。

近況報告の長めのまくらから「夢の酒」。
若旦那が夢で見た女が本当に美しくてどの角度から見てもきれいだから目が離せないんだよと言うと、お花が若旦那の前で角度をあれこれ変えていくのが面白い。
最初は余裕を見せていたお花だったんだけど(小んぶさんのお花さんはなかなかの自信家(笑))、最後まで聞くと怒り爆発!過呼吸

騒ぎを聞いて駆け付けた大旦那に若旦那がこういういきさつで女の家に上がり込んで…と話しだすと大旦那が「で、その女の器量は?」それにお花が「そこそこだったそうです」。

…ぶわはははは。
小んぶさんらしいちょっと斜め上を行く「夢の酒」だったけど、サゲの一言には実感がこもっていてよかった。

 

小んぶさん「抜け雀」
宿屋の主にちょっと与太郎が入ってる(笑)。
甚五郎にあれこれ言いつけられた主人が「あいつ…なんでおれが大声に弱いって知ってるんだろう」とつぶやいたのがおかしかった。
あと、「目ん玉くりぬいて銀紙」のセリフを籠を描いた老人に言われた主人が「やろうと思ったんですけどこわくてできなかった」と言ったのも笑った。