りつこの読書と落語メモ

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桜の森の満開の下・白痴 他十二篇

 

桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)

桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)

 

 ★★★★★

桜の森の満開の下は怖ろしい。妖しいばかりに美しい残酷な女は掻き消えて花びらとなり、冷たい虚空がはりつめているばかり―。女性とは何者か。肉体と魂。男と女。安吾にとってそれを問い続けることは自分を凝視することに他ならなかった。淫蕩、可憐、遊び、退屈、…。すべてはただ「悲しみ」へと収斂していく。 

初めて読んだ、坂口安吾。名作と名高い「桜の森の満開の下」、想像していたような話ではなかったのだが、とても面白かった。桜の美しさと恐ろしさ、美しい女の果てしない欲望とそれに惑わされる男。グロテスクな場面の中に美しさと哀しさがある。

「白痴」の戦争であっという間にあたりが焼け野原になり死体がごろごろ転がっている中、少しでも安全な場所を求めて行列を作って歩いているシーンが目に焼き付いている。

殺伐とした物語が多い中「アンゴウ」の不意打ちにヤラれる。よかった。

正直、意味とか背景とかをきちんと理解して読めているわけじゃないからこんなふうにぱーぱー感想をアップするのは恥ずかしいよなぁという気持ちもあるのだが、自分の理解できる範囲で読んでも面白かった、ということで。