りつこの読書と落語メモ

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モスクワの伯爵

 

モスクワの伯爵

モスクワの伯爵

 

 ★★★★

1922年、モスクワ。革命政府に無期限の軟禁刑を下されたロストフ伯爵。高級ホテルのスイートに住んでいたが、これからはその屋根裏で暮らさねばならない。ホテルを一歩出れば銃殺刑が待っている。そんな不遇を乗り切るために彼が選んだのは、紳士の流儀を貫くこと。人をもてなし、身のまわりを整え、人生を投げ出さない。やがて彼は宿泊客や従業員たちと友情を深めるが…。いまも世界中の名士から愛されるホテル、メトロポールを舞台に上流社会のドラマを描く、陶酔と哀愁に満ちた長篇小説。全米で140万部突破、“ワシントン・ポスト”など8紙誌の年間ベストブックに選出。 

革命政府により無制限の軟禁刑を下されたロストフ伯爵が主人公。というと辛く苦しい物語かと思うけれど、このロストフ伯爵が実に陽気で洒脱で素敵な人物。
「自らの境遇の主人とならなければ、その人間は一生境遇の奴隷となる」。この言葉通り伯爵は不自由な環境の中でもめいいっぱい自由。彼のことを目の敵にする人間もいるけれど、人柄に惹かれ友情をはぐくむ人たちもいる。

しんどい出来事もあったけれど登場人物の生き生きした言動に救われる。ご褒美のようなラストも素敵。

楽しい読書だった。
しかしこれが全米で140万部って…なんか不思議。