りつこの読書と落語メモ

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穴の町

 

穴の町

穴の町

 

 ★★★

ニューサウスウェールズ中西部の消えゆく町々』という本を執筆中の「ぼく」。取材のためにとある町を訪れ、スーパーマーケットで商品陳列係をしながら住人に話を聞いていく。寂れたバーで淡々と働くウェイトレスや乗客のいない循環バスの運転手、誰も聴かないコミュニティラジオで送り主不明の音楽テープを流し続けるDJらと交流するうち、いつの間にか「ぼく」は町の閉塞感になじみ、本の執筆をやめようとしていた。そんなある日、突如として地面に大穴が空き、町は文字通り消滅し始める…カフカカルヴィーノ安部公房の系譜を継ぐ、滑稽で不気味な黙示録。 

 全体的に倦怠感が漂ってどんよりした印象。

消えゆく町についての本を書いている主人公。
訪れた町は特になんという特徴もなくその町の歴史について書かれた本もない。
ある日この町に「穴」が現れ、それはどんどん広がっていくのに、なすすべもない町民たち。見ないふりをしたりあえて論点のずれた議論をしたり…。

何か重大なことが起きているのに見ないようにしていればそのうちなんとかなる…多分そこまで酷いことにはならないだろうという根拠のない無関心。自分に覚えがないわけじゃないので、ぞぞぞ…。

登場人物はユニークでそれぞれのエピソードは面白いのだが、観念的で正直きちんとは理解できなかった。