りつこの読書と落語メモ

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これが凌鶴あれも凌鶴

9/8(日)、道楽亭で行われた「これが凌鶴あれも凌鶴」に行ってきた。


・凌鶴「正直な講談師」
・凌天「一心太助 喧嘩仲裁屋」
・凌鶴「牡丹燈記
~仲入り~
・凌天「山内一豊
・凌鶴 「大村智


凌鶴先生「正直な講談師」
昔はよく職務質問を受けました、と凌鶴先生。
池袋の名画座の近くを歩いていた時、パトカーが来たんです。ただでさえごちゃごちゃした狭い路地にごみ箱があって曲がれないみたいだったので、私それをどけて通れるようにしてあげたんですね。そうしたら警官がやってきまして。てっきりお礼を言われるのかと思ったら「この辺りで凶悪な犯罪が多発しているのでご協力ねがえますか」。
ああ、そうなんだ。そりゃもちろん協力しますよ。「こういう人を見かけませんでしたか」と写真を見せられたりするのかなと思っていたら「カバンの中身を確認させてください」。
え、えええ?おれ?おれを調べるの??
仕方なくカバンの中身を見せると「おやー?なんでこんなに新聞が入ってるんですか?」
「いや…あの私…仕事で使うんで」
「仕事で?!しかもこれ今日の新聞じゃなくて古い新聞じゃないですか!」
「いやあの…講談師なもので…こういう新聞の記事を読んで、新作講談を作るんです」
「公団?公団に新聞は関係ないでしょ?!」
いつまでたっても全く話がかみ合わないまま、今度は財布を見せろと言われまして。
財布なんか見たってそこにナイフとかピストルとかそんなものが入れられるわけもないし、と言うと「いや、覚せい剤を隠し持ってるということもあるもんで」。

凌鶴先生が何年か前まではよくされていたということは、長髪で怪しい雰囲気だったのか?今の凌鶴先生からは想像がつかないけど。
でも職質されても穏やかに丁寧に対応される姿が浮かんでくる。素敵。そんなまくらから「正直な講談師」

ある日、職質を受ける講談師・凌鶴先生。
まくらでおっしゃっていたように財布の中身まで調べられるが、警官が「きみ…相当困窮しておるな」。
気の毒に思った景観は凌鶴先生に10万円くれる(!)。
また別の日、自分の会が終わってみると、お客さんの忘れ物。中に同じ名刺が何枚も入っていたのでこれが本人に違いないと思い、凌鶴先生がその住所を訪ねると、取次の者が出てくる。
「こちらをお忘れになってはいないでしょうか」と渡すと、どうやらそこの家の奥様の物に相違ないとのこと。
取次の者が「奥様があなたにお礼にこちらを渡してくれということなので、聞こえるようにお礼申し上げろ」。
それを聞いた凌鶴先生が、自分はお礼をもらうために届けにきたわけじゃない。本人が出てくることもなく礼を言えとはなにごとだ!と怒ると、奥から奥様が出てきて「申し訳ございません」と謝る。なんとこれが今の首相の奥さん。そして凌鶴先生の講談を聞いて感銘を受けたので何かお礼をしたい、と言い出して…。

これはつまり…凌鶴先生のシンデレラストーリー!
次々繰り広げられる妄想がすごくおかしくて大笑い。凌鶴先生がこんな新作も作られるとは!すごく楽しかった。笑いっぱなしだった。


凌鶴先生「牡丹燈記
圓朝の「牡丹灯籠」の元になった話とのこと。
中国のお話。最愛の妻に先立たれ寂しく暮らす男がある日お供を連れた美しい女を見かけてふらふらと後を付ける。付けられていることに気が付いた女に声をかけられ、二人を家に誘った男。女はこの地に身よりも知り合いもいないというので、それなら我が家を訪ねておいでなさい、という。それから毎晩女が訪ねてくるようになるのだが、ある日隣に住む易者がこの様子を見て…。

なるほど。もとはこういう話だったのか。どちらにしても間違った女に恋心を抱かされると大変なことになるということなのだ…。ふっふっふ。

 

凌鶴先生「大村智
ノーベル賞を受賞した大村智さんの一代記。
大村智さんについてはわりと年をとってからノーベル賞をもらったんだな、ぐらいのことしか知らなかったのだが、最初は定時制高校の先生をしていたとは知らなんだ。そこで教えた経験から、自分も働きながらもっと勉強ができるのではないかと考えて研究生になり、そこから研究の道へ進むことになったとは。すごいな。聞いていると、とても柔軟性のある考え方のできる人なんだろうなと思う。

難しいかなと思いながら聞いていたけれど、わかりやすくて楽しかった。
大村さんが社会人経験もあるからなのか考え方が柔軟でアイデアマンなのも面白いなと思った。