りつこの読書と落語メモ

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鈴本演芸場8月下席夜の部(9日目)

8/29(木)、鈴本演芸場8月下席夜の部(9日目)に行ってきた。

 
・ひこうき「狸札」
・やなぎ「牛ほめ」
・アサダ二世 マジック
・玉の輔「お菊の皿
・喬之助「真田小僧
紙切り 正楽
・琴調「万両婿」
・菊之丞「酢豆腐
~仲入り~
・ニックス 漫才
・扇遊「つる」
仙三郎社中 太神楽
・さん助「藪入り」
 
紙切り 正楽師匠
「障子の穴」のお題に、うわ、またこれはあれか、「闇夜の烏」的なお題かと思って、正楽師匠も「障子の穴?」と少しムッとしつつ、「あ、でもこうしよう。決めた」ってニコニコ切り始めてしばらくしてから…「あっ!さっきの噺か!障子にね、子どもが指でこう穴をあける…ね?真田小僧ね!」。
切りながら、お題について考えて、前方の落語の演目だ!って気づくって…すごいな、正楽師匠。
切った作品も素晴らしかった。物語があって。くーーー。
 
琴調先生「万両婿」
おお、また違う話だ。そしてこれは落語の「小間物屋政談」。
まー酷い話(笑)だけど、タイトルからわかるようにこれは一度どん底に落とされたものの逆玉に乗れる成功譚なのだな。
コミカルなところもあって楽しかった~。
 
菊之丞師匠「酢豆腐
わーーーー、菊之丞師匠の「酢豆腐」が見られるとは!幸せー。
もうこの若旦那が菊之丞師匠にぴたりとはまって楽しい楽しい。
センスを斜めにやりながら「こんつわ」とか「〇〇でげしょ」とか言うのが、リズミカルでなよっとしていて最高。
それを聞いて「あーー〇〇ですか」とげっそりする江戸っ子との対比が楽しい。
ずっと笑いどおしだった。楽しかった!
 
さん助師匠「藪入り」
先代のさん助師匠のおかみさんのところに年に二回伺っているというさん助師匠。
だんだんなじんできて最近ではおかみさんがいろんな話をしてくださるようになって、この間はさん助師匠との馴れ初めを話してくださった、と。
 
…ああ、素敵だなぁ。さん助師匠って緊張症だからきっと最初のうちはあわあわしてて話どころではなかったんだろうけど、徐々にお互いに慣れていって、昔話をいろいろ聞かせていただける…さん助師匠がそういう話をとても楽しんで聞いていることが伝わってくるし、私たちもそういう話を聞けるとものすごいお得感。嬉しくなる。
 
そんなまくらから「藪入り」。
さん助師匠の「藪入り」は、くまさんがちょっとひねくれてる。
まだかまだかと待ちわびて4時と聞いて家を飛び出すと家の前の掃除。そこで近所の人たちに声をかけられたときのしゃくれ方に笑ってしまう。
ようやくかめちゃんが帰ってきたら変な任侠みたいなあいさつで返すし、顔を見られなくてヘンテコな態度。
でも自分が病気の時にかめちゃんがくれた手紙がなにより薬になったということを話し始めると、それまでのヘンテコな態度はなくなって、素直に自分の気持ちを語りだす。
まだ10歳の子どもを奉公に出す親の心配はいかばかりだったかと思う。その子が三年ぶりに帰ってきて大人びた口をきかれたら、確かにどう返していいかわからなくなるよな…。
 
がま口に大金を見つけたあとは、かーっと頭に血が上ってかめちゃんをぽかりとやってしまうくまさん。
盗んだと決めつけられたかめちゃんが、それまでの大人びた口調から一転して子どもに戻ってしまうところが泣ける…。
ほんとはまだまだ子供なんだよ。
でも誤解されて傷つけられてもけろっと水に流せるのが親子。
さん助師匠にしたら抑えめ?だったけど、じんわりとよかった。
 
いよいよ残り一日。
あー、あっという間だったなぁ。