りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場8月上席昼の部

8/3(土)、鈴本演芸場8月上席昼の部に行ってきた。

・ひこうき「狸札」
・あんこ「道具屋」
・ダーク広和 マジック
正蔵「味噌豆」
・志ん輔「豊竹屋」
・ニックス 漫才
・玉の輔「お菊の皿
・一朝「鮑のし」
・ペペ桜井 ギター漫談
・小ゑん「ミステリーな午後」
~仲入り~
笑組 漫才
・琴調「清水次郎長外伝 小政の生い立ち」
・金馬 漫談&小噺
・正朝「蔵前籠」
・小菊 粋曲
・しん平「茗荷宿」&ガイコツかっぽれ

 

あんこさん「道具屋」
笛に指を突っ込んだお客の指が抜けなくなる、というのは初めて聞いた。
サゲも面白かった。


正蔵師匠「味噌豆」
結構難しいお客さん(おじいさんが多くて聞き取りづらかったりわかりづらいと笑わない)だったんだけど、幼稚園ぐらいのお嬢さんが前の方にいてその子が小噺にけらけらけらけらかわいらしい笑い声。これですっかり気を良くした正蔵師匠が「味噌豆」に入ったら、小僧が豆をつまみ食いするところでまたけらけらけらけら。もう嬉しくて「いつまででも食べていたくなっちゃう」と言ったのがおかしかった~。


一朝師匠「鮑のし」
一朝師匠の「鮑のし」なんてめったに聞けないし嬉しい~。と思ったけど、おじいさんたちにはわかりづらかったらしい。
でも私はとっても面白かった。人のいい甚兵衛さんがとってもチャーミングで、魚屋の大将の威勢のよさが気持ちいい!


小ゑん師匠「ミステリーな午後」
おじいさんたちにはペペ先生もわかりづらかったらしいんだけど、小ゑん師匠はまくらから惹きつけて落語もどっかんどっかん!大うけだった。すごい!!
挙動不審な鈴木係長。のり弁、鮭弁、コロッケ弁のローテーションも、寿司政で上握りを出前したと思われたくて小僧寿しを詰めちゃうところも、楽しい楽しい。
寿司を詰めるところで一つずつ駄洒落を言うのがすごくおかしくてお客さんもノリノリに。
楽しかった!
仲入りでトイレに向かう時、おじいさんたちが「さっきの新作は面白かったな!」と話していて、よっしゃ!となぜか自分の手柄のように喜ぶワタクシ。

 

琴調先生「清水次郎長外伝 小政の生い立ち」
このお客さんに講談は無理かも…と思っていたんだけど、「講談師がカタカナを使っちゃいけない。普段から使ってると高座で思わずポロっと出る」のまくらでどっかん!まさにつかみはオーケー。
小政の生い立ちというわかりやすい話だったのもあるだろうけど、お客さんが物語に聞き入って啖呵にすかっとするのが感じられて、すごい!
かっこよかった~。

 

金馬師匠 漫談&小噺
座れないということで立ったままの高座。
「お客様の心配は伝わってきてますけど、まだ生きてます」が第一声。

昨年は心不全で倒れてその後脳溢血も起こしさすがにもうだめだと思った。
言葉もうまくでないしとにかく体が全く動かない。
それでもありがたいことに落語は忘れらなかった。全く。全部覚えてた。これはありがたい。
それから始まったリハビリについての話。

こんな大変な出来事もすでにネタとして確立させてるというのがほんとにすごいと思った。

その後、間男の小噺。聞きなれた小噺でも十分面白い。
よかった、金馬師匠の高座をまた見ることができて。襲名披露も見に行きたい。

 

小菊師匠 粋曲
出てくるなり「三の糸が切れちゃったんですよ」「ほんとは楽屋でつけてきたかったんですけど間に合わなかったのでここでやらせていただきます。めったに見られるものじゃないからいいでしょ?」。

説明しながら糸をしごいて張り替えて調子を合わせる。これがもうすっごくかっこいい。
ギタリストが弦を張り替えているところとおんなじで慣れていて早くて動きに無駄がない。
し、しびれる…。

両国風景も糸の調子を合わせながら…で、いつもより落ち着かなかったけど、それもまたいいものを見られたという気持ちでいっぱいに。
きれいな人は何をしてもきれいなんだな…所作に品があって美しかった。


しん平師匠「茗荷宿」
私はこの師匠のハイテンションな漫談が好きで好きで。
この日も携帯を初めて持った時の話やマナーモードでぶるぶる震えるのが怖いというような話など…「まぁどうでもいい話なんだけどなっ」と言いながらするのが楽しくて楽しくて大笑い。
それからハイテンションなまま「茗荷宿」へ。
しん平師匠の「茗荷宿」は、飛脚が泊まろうとすると宿屋の主人が「うちには泊まらない方がいい」と断る。
すごいにぎやかでバカバカしい茗荷宿。笑った笑った。

そしてその後に場内を暗くしてがいこつかっぽれ。初めて見たけど、バカバカしい~。
女のがいこつが二人出てたけど、あんこさんともう一人は誰だったんだろう?
面白かった!