りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

大家さんと僕 これから

 

大家さんと僕 これから

大家さんと僕 これから

 
「大家さんと僕」と僕(番外編本)

「大家さんと僕」と僕(番外編本)

 

 ★★★★★

日本中がほっこりしたベストセラー漫画、涙の続編いよいよ発売!
季節はめぐり、僕と大家さんとの楽しい日々に少しの翳りが見えてきた。
僕の生活にも大きな変化があり、別れが近づくなか、大家さんの想いを確かに受け取る僕。
感動の物語、堂々完結。 

 大家さんと一緒にいる時間が楽しかったり少し気詰まりだったり寂しかったり。本が売れて得意になったり誇らしかったり罪悪感を感じたり。
「僕」の心の動きが自分が体験したことのように伝わってきて読みながら一緒に笑って一緒に泣いた。

お別れの時に向かって覚悟を決めていくような時間。
お見舞いに行くたびに弱っていく大家さんを見ているのはつらかっただろうなぁと思う。また家族でもないから遠慮やためらいもあっただろうし、元気な大家さんと二人で暮らしていた時とは全然違う時間が流れていたことがうかがえる。

時に味気なくて寂しすぎる現実にほんのちょっぴりファンタジーで味付け。それが全然いやらしくなくて爽やかなのはこの人の人柄だなぁ。

とても素敵な「これから」だったな。
この人はもっともっと描くべきだと思うな。