りつこの読書と落語メモ

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小満ん夜会

6/11(火)、日本橋社会教育会館で行われた「小満ん夜会」に行ってきた。

・朝七「寄合酒」
小満ん「紙くず屋」
・正朝「へっつい幽霊」
~仲入り~
小満ん「永代橋

朝七さん「寄合酒」
わーい。おまいさんな前座さん。
初めて見た頃はナヨっとした印象があったけど、見るたびに骨太になっていくようで、おまいさん感が薄れてきている。
声や調子や間がなんともいえず心地よくて、時々ちらっと見せる毒が面白い。あーー私この人の落語好きだ。
早くニツ目にならないかな。

小満ん師匠「紙くず屋」
楽しい!
奉公に行きなさいよと親方に言われて、だったらお屋敷の庭師の奉公の話があると言って始まる妄想。
庭師なんて言っても仕事はしなくていいんだ。こうやって箒を持ってオツに立ってると…女が放っておかないよ。まずは女中連中が騒ぎだすね。
…と言って、女中が若旦那の取り合い。あたしがお金を出すから一緒に外国に行くんだとかなんとか。
騒ぎを聞きつけていよいよこの家のお嬢様が登場。ここでも芝居がかった…でも洒脱なやりとり。
妄想がどこまでもおめでたくておかしいし、厄介になってるこの家の庶民感に対する不平不満もしゃれっ気たっぷりで楽しい。
紙くず屋に行ってからも、手紙を読んだり新内を始めたり…。
若い噺家さんがやる時のドヤ感は皆無で軽くてシャレてて楽しい。
もうずっとやってて若旦那!って感じ。楽しかった。

小満ん師匠「永代橋
初めて聴く噺。
最初は江戸にかかった4つの橋のうんちくをたっぷり。永代橋が余材で作られてしょっちゅう修理が必要だったとか、幕府ではなく町内で橋の維持をしなければいけなくなり橋の通行料をとったりして費用を工面していた、というのは知らなかった。
久しぶりに行われた深川祭り。人々が押し寄せて橋を渡っていくのだが、姫様が川を渡ると言うので通行止めになり、早く祭りに行きたい人たちが足止めされる。
遅れてやってきた船がようやく通り過ぎ、通行止めが解かれると、祭りに行きたい人たちが押すな押すなの大騒ぎ。
ついに橋が落ち、押し寄せた人たちが川へ転落。何名もの死者が出る。
こういう大きな事故が起きると、長屋では大家が住民の安否を確認。独り者が亡くなると長屋で弔いを出さないといけないので大家はピリピリ。
どこの家も無事だなと喜んで家に戻ってくると、お役人から長屋の武兵衛が遺体で上がったから引き取りに来るようにと知らせが入る。
大家がぶつぶつ言いながら取りに行こうとすると、酔っ払った武兵衛とばったり。
「お前はなにをやってるんだ。今からお前の死骸を引き取りに行くぞ」と大家。

…「粗忽長屋」みたいな噺だ!
前半の蘊蓄と後半の展開のばかばかしさがたまらない。
えばっていてしっかりしているように見える大家が全くなんの疑いも持たずに当人と一緒に遺体を引き取ろうとするのがとっても楽しかった。