青空と逃げる
★★★★
深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。
辻村深月が贈る、一家の再生の物語。読売新聞好評連載、待望の単行本化。
ストーリー的には、え?どうなの?と思うところはあったけど(妻子逃げる必要あった?夫どうなん?え?連絡取れるの?それ黙ってたの?はぁ?)、母と息子が逃亡生活の中で成長し絆を深める描写がとても良かった。
見知らぬ土地で生活すること、足場を固めること、信頼を得ること、どうしようもなくなったら助けを求めること。
行った先々の土地が魅力的でロードノベルの魅力たっぷり。
出会った人たちの距離感を保った優しさが心に染みた。