りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

五街道雲助・春風亭一朝・柳家小里ん 皐月「雲一里」

5/8(水)、日本橋劇場で行われた「五街道雲助春風亭一朝柳家小里ん 皐月”雲一里”」に行ってきた。

・朝七「たらちね」
・小もん「かぼちゃ屋
・小里ん「三人兄弟」
~仲入り~
・雲助「禁酒番屋
・一朝「抜け雀」

朝七さん「たらちね」
わーい、朝七さん!
「前座の菊之丞」と言ってる方がいたけど、確かに見た目はそんな感じ。でも菊之丞師匠ほど女性的な感じはしないんだよな。
なんかおまいさんというより若旦那というより…吉原の二流の店の若い衆?賭場の用心棒?そんなイメージ。
この独特な雰囲気、きれいな口調…癖になるわー。
「たらちね」もなんか普段聞く「たらちね」と少し違う。誰に教わったんだろう。
大家さんがおかみさんを連れてきて、「高砂や」を重々しく唸った(うまい!)後に、「じゃあね!」と言って去って行く…この「じゃあね」が絶妙の間と意外性があって大笑い。
面白い!好き好き。

小里ん師匠「三人兄弟」
この噺、前にも聞いたことがある!と思ったら、やはり小里ん師匠で聞いていたのだった。
遊びが過ぎて二階に軟禁状態の3兄弟。
長男と次男が二階にはしごをかけて遊びに行ってしまったことにも気づかないで、妄想で盛り上がる三男。
1人でのろける男がばかばかしくもかわいらしい。楽しかった!

雲助師匠「禁酒番屋
雲助師匠の「禁酒番屋」は初めてかも。
実に楽しそうな雲助師匠(笑)。雲さまってこういうくだらない噺をするとき、ほんとに楽しそうでいいなー。
他の人がやっているのとは少し違うところがあって…お屋敷のそばの酒屋はお忍びで飲みに来る侍が結構いたり、番屋の侍が「こういう役目はつまらない。次回やれと言われたら断ることにしよう」と話していたのが「役目の手前だ」と言って酒にありついたとたん「この役目も悪くないな」と喜んだり…こういうのは初めて聞いた。
あと酒を持ってくるように言われた酒屋が「番屋で見つかったら近藤様にも迷惑がかかるし、この店だって商売ができなくなる。まさに、ダブルプレイ、ゲッツーですよ」と言った後に「わたくしはこういうクスグリは嫌いなんですけど、師匠馬生がこうやってたものですから」。
…ぶわはははは!!
楽しかった!

一朝師匠「抜け雀」
宿屋の主人が最初から最後までとっても楽しい!
ちょっとむっとしてもすぐに気を変える人の好さがたまらなくチャーミング。
「私、鼻はえらい評判がいいんですよ」というセリフも卑屈さのかけらもなくてひたすらにかわいい。
こんなに楽しい「抜け雀」は初めて聞いた。素晴らしい!