りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

朝の九時落語

4/21(日)、UNA galleryで行われた「朝の九時落語」に行ってきた。


・さん助 ご挨拶
・さん助「松曳き」


さん助師匠 ご挨拶
先月にっぽん丸に乗ってきたというさん助師匠。
どこぞの企業が借り切って…という形だったので、さん助師匠は客室に泊まらせてもらってお客様と同じ扱いだったのだが、噺家仲間に聞いてみたところ、それはかなりの好待遇だったらしい。
船にはスィートもありそこに泊まってるお客さんは食事する場所も違う。一般客がそのレストランに入ることがないようにレストランの入り口には警備員も立っていた。
ラウンジなどは一般客もスィートの客も一緒に利用するんだけど、見分け方は簡単。一般のお客さんは「これ、無料?」って聞く。

…ぶわははは!確かにそれはあるかも。
一般客と言ったってそれ相応のお金を払ってるわけで、コーヒーは飲み放題だったり、でもアルコールは有料だったりするから、そりゃ確認するよな…。

お客さんも船に乗りなれてる人が多く、また呼ばれてる芸人たちもそういう人が多かった。
この客船のメインイベントで呼ばれていた歌手はもう船慣れしていてお客さんの心をつかむのもとてもうまかった。
その人によると、お客さんと共同作業をするとぐっと盛り上がるらしい。
彼は歌が始まる前にお客さんに折り紙を配って紙飛行機を折ってもらい、歌詞に合わせて紙飛行機を飛ばさせるんだけど、これがこうやって話を聞いても別になんてこともないでしょうけど、盛り上がるんですよ。みんなで折ってここで飛ばすぞという合図があるとみんなが一斉に飛ばすと…一気に盛り上がる。

さすがだなぁと思ったけど、落語はそういう意味ではほんとにお客さんとの一体感が得られない演芸で…。サゲをあらかじめ教えてみんなで声を合わせて言う…っていうわけにもいきませんしね…。

…ぶわははは!!そりゃそうだ。
でもさん助師匠が船の仕事に行くと聞いた時はファンで心配したものだけど(大丈夫かな…メンタルやられそう…帰ってこられるかしら、と)こうしてまくらとしてしゃべることもできて、いい経験ができたのでは。
ってなんだその上から目線は。わっはっは。


さん助師匠「松曳き」
世の中にはそそっかしい人間がいるものですが、私もどちらかというとその仲間でして…とさん助師匠。
そそっかしい人間というのは思い込みが激しいんですね。私もほんとにそうでして。
私、乾パンが好きなんですけど、あれってずっとゼロカロリーだと思っていたんですね。どういうわけかあれをゼロカロリーだと思っていて、この間そう言って笑われました。
考えてみたらゼロカロリーなのは乾パンじゃなくて寒天ですね。それが私の中でいつのまにか乾パンに変換されてたみたいです。

…乾パンが好きっていうのにも驚くけど、乾パンがゼロカロリーじゃ意味がないでしょう。あれは非常時に栄養補給のために食べるものなんだからむしろ高カロリーではないと。
すごいわ、さん助師匠の思い込み…(笑)。

そんなまくらから「松曳き」。
おっちょこちょいのお殿様に三太夫
さん助師匠、意外にも(失礼!)お殿様にも三太夫にもちゃんと威厳がある。そんなにはっちゃけさせてないんだけど、それでも十分面白いので、これはいい!
植木屋のざっかけなさもよくて、「餅屋ーーー」と呼ばれて「なんかお前を呼んでるんじゃねぇのか?」「いやだよ。もう何言ってるかわかんねえんだもん」。
「呼んでいるのだからすぐに来なくてはだめではないか」と三太夫にいなされて、お殿様の前に上がってからも、三者三様の面白さ。

徐々にヒートアップしていってお殿様と三太夫がどんどん言い間違えると落語なのかさん助師匠がほんとに間違えているのかもわからなくて、もうめちゃくちゃにおかしい。

笑った笑った。楽しかったー。

朝の九時落語はこれで終わり、次回は5/18(土)15時からやるとのこと。